新潮文芸振興会主催が主催する三島由紀夫賞と山本周五郎賞の選考会が15日に行われ、三島由紀夫賞は三国美千子、山本周五郎賞は朝倉かすみとそれぞれ受賞が決まった。

三島由紀夫賞は三国美千子(40)の「いかれころ」が選出された。三国美千子は1978年大阪府生まれ。今受賞作の「いかれころ」(「新潮」2018年11月号掲載)が昨年の新潮新人賞でも選出されデビューしている。「いかれころ」は大阪府南東部に住む一家の人間模様を描いた作品である。

山本周五郎賞は朝倉かすみ(59)の「平場の月」が選出された。朝倉かすみは1960年北海道生まれ。「コマドリさんのこと」で第三十七回北海道新聞文学賞を受賞しデビュー、また2009年には「田村はまだか」で吉川英治文学新人賞も受賞している。「平場の月」は埼玉県南部に住む壮年男女の恋愛物語で、昨年12月に光文社より刊行された。

賞金はそれぞれ100万円となっている。贈賞式は東京都内で6月21日に開催される予定である。