第5回日本翻訳大賞の最終選考対象作品となる5作品が3月18日に発表された。大賞受賞作品は4月15日に発表される。

日本翻訳大賞は、2014年2月に翻訳家・西崎憲のTwitter上での発案と米光一成らの賛同により企画された、日本語への翻訳公刊物を対象とした文学賞である。クラウドファンディングで多くの資金提供を受けて2015年より開催されており、第5回となる今回は、2017年12月1日から2018年12月31日までに日本語に翻訳された公刊物が選考対象となっている。

日本翻訳大賞の行程は、Web上で誰でも行える推薦による第一次選考、そこから選考委員が吟味し15作から5作品に絞る第二次選考、そしてその5作品から大賞が選ばれる最終選考で構成されている。選考委員は金原瑞人・岸本佐知子・柴田元幸・西崎憲・松永美穂。

今回、最終選考へ絞られた対象5作品は以下の通り。

書影 情報

奥のほそ道

リチャード・フラナガン

渡辺佐智江訳

白水社

ガルヴェイアスの犬

ジョゼ・ルイス・ペイショット

木下眞穂訳

新潮社

JR

ウィリアム・ギャディス

木原善彦訳

国書刊行会

自転車泥棒

呉明益

天野健太郎訳

文藝春秋

すべての、白いものたちの

ハン・ガン

斎藤真理子訳

河出書房新社

 

以上5作品の中から選ばれた大賞受賞作は、4月15日に発表され、4月27日に授賞式が行われる予定である。

また、3月21日には、これまでの選考作品や2018年の翻訳界隈を振り返る日本翻訳大賞中間報告会が青山ブックセンター本店で開催される。翻訳や賞に興味のある方は是非参加して見てはいかがだろうか。

日本翻訳大賞とイベントの詳細については下記リンクを参照のこと。