アルゼンチン出身の作家であり文学研究者でもあるアルベルト・マングェルは25日、2017年度アルフォンソ・レイエス国際賞を受賞した。

アルフォンソ・レイエス国際賞(Premio Internacional Alfonso Reyes)は、メキシコ出身でスペイン語圏において広く愛された著名な作家アルフォンソ・レイエス(Alfonso Reyes Ochoa,1889~1959)の功績にちなみ、1973年にメキシコで創設された。文学研究や評論に関する多大な功績のある人物に対し授与され、初回はアルゼンチンの著名な作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスが受賞している。また、全米文化芸術芸術委員会、国立美術研究所、メキシコ各地の大学の支援を受けている。

アルベルト・マングェル(Alberto Manguel,1948~)は、文学者としての活動の傍ら、作品に対し「見る」「読む」と言った作用についてこれまで様々な考察や研究を行っている。最も有名な作品は日本語含む世界三十か国語以上に翻訳された「読書の歴史」(A History of Reading,1996)であろう。長年にわたる研究や論評とその普遍性により、今回の受賞につながった。アルベルト・マングェルの作品は、「読書の歴史」他数冊が邦訳されている。