1月16日夕方、日本で最も有名な二大文学賞である芥川龍之介賞・直木三十五賞の第160回受賞作が、東京・築地の新喜楽で発表された。

・芥川賞

芥川賞を受賞したのは上田岳弘たかひろの「ニムロッド」と、町屋良平の「1R1分34秒」の二作であった。3回目のノミネートで受賞となった上田岳弘の「ニムロッド」は仮想通貨の採掘マイニングを行うシステムエンジニアを主人公に、情報化社会で不安を抱えながらも生きる人々を描いた小説である。2回目のノミネートで受賞となった町屋良平の「1R1分34秒」は、自分の人生に飽きている21歳のボクサーが主人公のボクシング小説である。

 

・直木賞

直木賞を受賞したのは真藤順丈の「宝島」(講談社より刊行)の一作。真藤は初ノミネートでの受賞となった。「宝島」は米軍統治下の沖縄を舞台に、固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコの青春と成長を描く小説である。

一部で注目されていた古市憲寿の芥川賞候補作「平成くん、さようなら」は受賞を逃した。今回の受賞作は下記でアマゾンにリンクしているので是非チェックして欲しい。