というわけで、孤独に耐えきれなくなった僕は「本のフェス 2017」へ向かったのであった。

 

神楽坂は我が人生において未踏の地。和洋折衷といった雰囲気で、大変オシャンティーである。「本のフェス」参加者による路上の古本屋が裏道にあったりして探しながら歩く。もうそれだけで楽しい。ここに住みたい。

 

 

到着したのは13時ごろ。そんなに混雑してませんでした。途中の和菓子屋さんで「鮎最中」と「レモン大福」という初見の単語を見かけ、スイーツとして購入。まずはランチを。

 

「長崎角煮バーガー」はとても美味しかった。だってかた焼きそばが入っているんですよ? 九州の料理はどうしてこんなに美味しいのか。九州の地名がついただけで、美味しさ30%アップみたいな効果があるのではないだろうか。

 

以前、佐世保で本場の佐世保バーガーを食べた時、美味しすぎて戦争が起きるのではないかと危惧した事がある。この味が世界に知れたら、大変な事になるのではないか、と恐ろしくなったのだ。これは本当の話である。

 

 

到着したのが遅かったので「暗黒女子」のイベントはとっくに終わっていた。まぁどうせ参加できなかったし良いだろう。サイン本が売ってたのでとりあえず買った。なんてかわいいサインなんだ。

 

その他にも様々なイベントがあり、最後の「美声女ユニットelfin’」の朗読ライブまで存分に楽しませてもらった。朗読は上手い人が読むと泣ける。また、彼女たちの歌は全然知らないが、なんだか元気をもらえた。アイドルオタクの気持ちが少しだけ分かった気がする。元気になるんだな。

 

本日の釣果はこの通り。水道橋博士の『芸人春秋』は、その場の雰囲気で買ってしまった。耳寄りな話を一つ。「馬鹿よ、貴方は」の新道竜巳は背が低いと思われがちだが、平井“ファラオ”光が184cmと、デカすぎるだけで、新道も身長が178cmある。また、最近ブレイクしたので若いと思われがちだが、実は39歳である。いったい僕は何の話をしているのだろうか。

 

三大奇書の一つ『黒死館殺人事件』を見つけたときはときめいたが、高志書房版だった。それでも2冊で1500円だったんだけど良いのだろうか。確かにボロボロではあるが。

 

図書館の棚はアルファベット順に並んでいるので、たった8冊のオダサク全集の隣にはいつも大量の野上弥生子全集が並んでいる。この女性は『アルプスの少女ハイジ』や『高慢と偏見』を翻訳した夏目漱石の弟子である。今年のセンター試験で話題になった『秋の一日』でも読んでみようと思って、全集を開いたら日記や書簡ばっかりで驚いた。99歳まで生きたということなので、野上弥生子研究はこの日記を全て読まねばならぬのだからさぞかし大変であろう、と思った次第。

 

 

神楽坂自体が、とても魅力的なスポットであり、路上本屋を探しながらウロチョロしているだけでも楽しいイベントであった。「暗黒女子」のイベントに参加できなかったのは本当に残念だったが、とはいえ孤独に押し潰されそうだった日曜日がかろうじて救われた。ありがとう「本のフェス」!