その商品を持ってはいなくても、誰もが名前を知っている超有名高級ファッションブランド、「シャネル」(CHANEL)。その創始者である故ココ・シャネル(これは愛称で本名はガブリエル・ボヌール・シャネル、1883年~1971年)は、企業家としても一人の女性としても非常に起伏に満ちた人生を送った。自身の理解に合わせた苛烈な労働環境を押し付けた為に大規模なストライキが発生し一時引退した事もあれば、第二次世界大戦時に対独協力を行ったとされ戦後母国フランスとの関係が悪化した事もあり、その人生は平坦ではない。しかし、世界を席巻する商品を作り上げた感覚は今も多くの人々の関心と研究の的になっている。そして「CULTURE CHANEL」はその様な関心の為に2007年から開かれている展示会である。

第七回目となる今回の「CULTURE CHANEL」は9月17日から、ヴェネチア市内のカ・ペーザロ国際現代美術館で開催される。テーマは、“彼女と書物との関係、そして読むことについて”とされ、ココ・シャネルが触れインスピレーションを受けたであろう数々の書物に関して展示を行っている。とくに彼女が影響を受けたのは“詩”であったとされ、古代ギリシア時代の詩から彼女が生きた時代の詩人まで、多くの詩作品が触れられている。それ以外にも多くの歴史的資料が展示され、ココ・シャネルと彼女の思想、そしてそれがどう製品に結びついたかに関する理解をより深める事が出来る。

会期は9月17日から1月8日まで。詳しい情報は、現時点では完全に公表されていないものの、下記の公式サイトを参考の事。