佐川恭一『楽園』が書肆侃侃房より7月下旬に発売されることがわかった。

本人がXで伝えた。

『楽園』は、破滅派同人・佐川恭一による小説集で、「ことばとvol.7」掲載の「不服」に、書き下ろし作品「楽園」「パールライトタワー天王寺」を収録したものとなっている。

蓄積した時間の厚みだけが二人をつなぎとめ、しかしそれは真に重要なものではない。確かにともに過ごした時間は、消え去ることのない絶対的なものかもしれない。だがそれだけだ。たんなる事実としてそれはあり、それに束縛されるかどうかは、これも信仰の問題にすぎない。

『楽園』本文より

学歴や性を軸に日本の社会の裏面を描き続ける佐川恭一だが、『楽園』では「夫婦」「家族」をテーマに、理想と現実の間で悩む男の決断を描いている。佐川はXにおいて「ノーベル賞級の長編、中編、短編が1つずつ入った世界最高峰の文学」と自称している。今日本である意味ノーベル賞に一番近い男、佐川恭一の新たな境地を是非読んで確かめたい。

佐川恭一の小説『楽園』は書肆侃侃房より7月下旬に発売される。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。