2016年8月20日(土)、静岡市立中央図書館で特別イベント『絶叫ライブラリー』が開催される。これはお気に入りの小説からワンフレーズを抜き出して絶叫するというもので、図書館ならではのユニークな大声コンテストとなっている。参加は事前申し込み制で先着20名まで。観覧は申し込み不要。

一般的な大声コンテストであれば、審査基準は声の大きさだけだ。しかし『絶叫ライブラリー』は一味違う。1人3分の持ち時間が与えられ、叫ぶ前にその小説への思い入れやフレーズを選んだ理由などを自由に語ることができる。つまり声の大きさに加えて、フレーズ選択のセンスやプレゼン力も考慮されるのだ。これほど文化的で知的な大声コンテストもめずらしい。

夏休みの宿題の定番といえば読書感想文だが、このイベントのためにフレーズを抜き出したり作品の魅力をアピールしたりといった行為は、漫然と読書感想文を書くよりも遥かに批評眼を鍛えられる体験となるだろう。大人だけでなく、小中学生にこそ積極的に参加させるべきかもしれない。

なにより、「静かにしなければならない場所」の代名詞である図書館で堂々と大声を出せる機会は貴重だ。暑さを吹き飛ばすつもりで、この機に思う存分叫んでみてはいかがだろうか。