米コロンビア大学が主催する『ピュリツァー賞』が5月8日、発表された。「フィクション部門」では、エルナン・ディアズとバーバラ・キングソルヴァーがそれぞれ受賞。「公益部門」ではAP通信が受賞した。

 「フィクション部門」では、エルナン・ディアズ「Trust」(Riverhead Books)とバーバラ・キングソルヴァー「Demon Copperhead」(Harper)が受賞。

 エルナンはアルゼンチン出身の作家。2017年に出版された「In the Distance」でピュリツァー賞の最終候補に上がっていて、今回二度目のノミネートでの受賞となった。今作は、井上里訳で『トラスト―絆/わが人生/追憶の記/未来―』として早川書房から26日に発売される。バーバラ・キングソルヴァーは米小説家で詩人。「天国の豚」(上下巻、早川書房)などが翻訳されている。

 「戯曲部門」では、サナズ・トゥーシ「English」、「詩部門」でカール・フィリップス「Then the War: And Selected Poems, 2007-2020」がそれぞれ受賞。

 また、ロシア軍に包囲されたウクライナ南部マリウポリから報道を続けたAP通信の取材班が「公益部門」を受賞。APのウクライナ報道は速報写真部門も同時受賞した。