2016年10月、22才のときにAmazonで初めて出した小説『新代田のマシオ』をこの度全編改稿してネット上で発表することにしました。一度世に放ってしまったので、どこにも出すことができないためで…
学校、恋、受験、仕事、生活、創作――もっとうまくやれたはずのすべてが、青春の呪いとなって永遠に回帰する。著者渾身の〈未完〉の長編登場。 「つまるところ本作は、小説を読むことの原初の喜びを私に与…
――親魏倭王台与のもとに全裸の男が現れる。男はエメーリャエンコ・モロゾフと名乗った。『裸歩する男』 ――円形に並べられた椅子に座る男女が罪の告白を始める。『新世界が来るらしい』 ――ご主…
メビウスの輪、クラインの壺、ウロボロス。 回文短歌、回文俳句、回文詩、回文に関する小説 etc 玉石混交、まさに福袋。 回帰するもの、ループするものに心惹かれ、回文をこよなく愛する大猫の渾身…
「僕」はいつだってそこに絡め取られて動けずにいた。「彼女」に出会ってから、物語は動き出す。彼女は僕のとって、PALS(誘導進入灯)だったのかもしれない。
ひと夏の交錯が醸す青春のにおい。高校受験を控えた中学三年生の落ちこぼれたちを教える森野大地は彼らと関わることで教育者として自分に何ができるのか改めて考えなおすことになる。今の僕にできることがこれ…
2013年から2019年にかけて破滅派で発表された掌編から選りすぐりのものを集めました。大人向けの恋愛小説から、時事ネタを取り扱ったユーモア、異国の地を舞台にしたパニックものなど、ジャンルフィク…
もしあなたがWeb時代の文学に興味があるならば、一度はエメーリャエンコ・モロゾフの名を聞いたことがあるだろう。本書は謎めいたモロゾフの文学の精髄に迫る決定版である。本書は本邦初の入門書であり、モ…
孤独は地に縛られた心から生まれる――文学者であるとともに飛行機乗りでもあったフランスのある作家はそう説いた。他人とつながれない者、愛を見失った者、差別を受けて生きる者……。さまざまな事情により周…
Hは朝目覚めるとやることがみっつある。ひとつは朝食を作ること。これは簡単。パンを焼くていどだから。ひとつは姉のデイジーを起こしに行くこと。デイジーはなかなか起きてくれない。これは苦労する。そして…
一人は自らの過去を話し、一人は雨の中で過去を回想した。 一人ははるか南国の太陽の下で自らの時間をリセットし、一人は雪の中で自分の時間を止めた。 天候の様に一つ一つ違うそれぞれの人達の生き方を…
数ヶ月前に退職をして暇を持て余していた僕は、突然見知らぬ場所にいた。見渡す限りの赤茶けた荒野と、無遠慮に体を撫ぜる生暖かく乾いた風。そして僕はそこで一人の少女と出会う。
夏休みが間近に迫った7月の中旬。 飛永 渉(とびなが わたる)は、「23時に寝ないといけない」という家での約束を破ってしまい、父にゲームを壊されてしまう。 次の日、公園のベンチに1人座ってい…
「この国には『ススキノ』という歓楽街(気持ちのよい町、の意訳)がある。いまはなくともどこかの時間に必ず存在する。俺はそこに向かっている。ずっと歩いて来た。俺は性的な意味でのマッサージ(揉む、叩く…
ペルシャのウード、中国の琵琶、そして日本の琵琶。琵琶にまつわる三つの物語です。 音楽を愛する人、昔の物語を愛する人、報われない情熱、叶わぬ恋、密かに悔し涙を流す夜の長さを知る人。 そんな人た…
日本を代表する作家である芥川治は、ノルウェーに旅行に来ていた。しかしその頃、ノルウェー北部では異常気象により氷河が溶解し、1200年前に氷漬けになったヴァイキングたちが蘇生してしまう。ヴァイキン…
国民的女優がハプニングバーに通っていることを確かめるため潜入取材をおこなった海野優人は、そこで殺人事件に巻き込まれてしまう。警察の事情聴取のあと、優人から事件の詳細を聞いた優人の恋人宮澤靖子は驚…
このシリーズはオーヴァゼアです。誰でも続きを書くことができます。当然のことながら。