昭和女子大学出版会が1月18日、オンライン書店「SHIP 昭和女子大学BOOKS」をオープンした。これまでに出版した書籍をインターネット経由で販売するほか、オンデマンド印刷による出版を手がけていく。

 昭和女子大学出版会は2022年4月、大学院生活機構研究科附属近代文化研究所から出版事業を引き継いで設立された。

 今回、オンライン書店「SHIP 昭和女子大学BOOKS」をスタートさせることで、これまで学園が発行してきた年史や、本学の教育について第2代理事長の人見楠郎がまとめた『昭和教育源流考』(1987年)などの書籍をデータ化し、オンデマンド印刷により1冊から製本販売が可能となった。速やかに本学の研究成果等を社会へ還元することを目指す。

 昭和女子大学副学長で出版会運営委員会委員長の吉田昌志氏は「名称は本学校歌の最終節〈女性文化の帆を張りて、海路遥けく漕ぎ出たり〉にちなむものとしました」と名称の由来を明かしている。

 2月7日には、ビジネスデザイン学科客員教授・東京大学名誉教授の荒巻健二『君たち文系はどう生きるか 東大で「鬼」と呼ばれた教授が伝える人生に活きる授業と成長へのヒント』を刊行する予定。

 なお、「学苑 昭和女子大学紀要」など学術機関誌は従来通り、昭和女子大学学術機関リポジトリを通じて無償で公開し、学術研究の発展に寄与していく。

 学術論文がオンラインで誰でもアクセスできるようになって久しい。さらにAmazonなどで個人出版も手軽に行われるようになった現在、このような動きが大学によっても起きることは歓迎すべきことだろう。