COMICリュウのブログによると、Amazonから条件面での変更通達があり、ラインナップを見直すことにしたとのこと。配信中の作品についてはいったん引き上げ、9月1日以降、コミックスについては原則通巻作品の1巻のみ、月刊COMICリュウ本誌はバックナンバーのみ配信、次号以降の予定は白紙となる。事実上、COMICリュウはKindle Unlimitedから撤退することとなる。
そもそもAmazonは以前報道したとおり、初年度は一冊が読まれる度に単品が販売されたとのと同額を提供する
はずだった。これはかなり太っ腹な条件だったのだが、おそらく徳間書店は優遇措置の終了と遥かに分の悪い条件を提示されたのだろう。すべての作品を引き上げたことから、その条件の悪さも推して知るべし。
タレコミいただいた。条件面の変更って、どうやら優遇措置が前倒しで終了ってことらしい。これ、9月1日にラインアップ再チェックしたほうがよさげですね。
— 鷹野凌 (@ryou_takano) August 24, 2016
リュウコミックスはサービス開始当初から多くのラインナップを読み放題対象として提供しており、アニメ化も果たした同レーベルの看板作品『モンスター娘のいる日常』なども最新刊を除いてすべて読み放題対象となっていた。
Amazonが週刊少年ジャンプのようなレーベルを優遇し、COMICリュウのようなマイナー誌(と破滅派が呼ぶのも失礼な話だが)を冷遇するのは、当初から予見されていたことではあるが、サービス開始と同じ月に条件変更があるとは予想外のスピード感だ。おそらく、徳間書店の関係者は「だったらなんで誘ったんだ?」と首をかしげていることだろう。
ストリーミング配信が音楽業界を破壊したということはよく言われるが、それと同じ轍を出版業界が踏むかどうかは各方面から注目されている。仮に今回のような離脱劇が続くとすれば、Kindle Unlimitedを契約し続けたところで、図書館や漫画喫茶ほどの満足感も得られないだろう。ちょうどマガジン航でも「Kindle Unlimitedは貧乏大学院生への福音となるか?」という連載が開始されたばかりである。筆者は「ならない」と思うが、みなさんはどう感じているだろうか。
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