村田恭基『オールドスクール・デスメタル・ガイドブック 下巻 ニューウェイヴ編』が、パブリブより9月に発売されることがわかった。

2024年2月に髙井ホアン著『鬼畜米英漫画全集』を刊行するなどしている有名出版社パブリブだが、『デスメタルアフリカ』に始まる「世界過激音楽」シリーズも様々な音楽ファン達から好評である。今回、その「世界過激音楽」シリーズのVol.23として、『オールドスクール・デスメタル・ガイドブック 下巻 ニューウェイヴ編』が出版される。著者は同社より同シリーズの上・中巻を出版した、村田恭基である。2019年に中巻が出てから五年の歳月が経っての完結となった。

パブリブではこれまでも「デスメタル」とその様々なジャンルに関する書籍を数多く出版してきたが、今回も特に重要で、近年注目が増している分野が紹介される。「ニューウェイヴ・オブ・オールドスクール・デスメタル」という潮流である。オールドスクールでありながらニューヴェイヴという、一見矛盾したようなムーブメントが2010年代より現れた。ハードコアとも絡んだこの新たな動きは、多くの人々の心をつかんでいる。

Blood Incantation コズミック・デス・ムーヴメント
Black Breath ハードコア×デスメタル先駆け
Horrendous 名人級エンジニア
Cruciamentum キャヴァナス派の名工率いる
Worm プリミティヴ・ブラックからデス・ドゥーム
Tribulation 吸血鬼ゴシックの狂的な初期
Tomb Mold 日本産RPG『Bloodborne』由来
Dead Congregation 最重要暗黒名盤の作り手
Undergang ロッテン・デスで台頭
Necros Christos 中東文化と融合したオカルト大作家

数々の外せないバンドを紹介したため、シリーズとしても最大級の701バンド、782音源と数多くのインタビューが掲載されるに至った。また、HM-2 エフェクターからラヴクラフトまで、この分野を語るに欠かせない背景に関してのコラムや、関係者による記事も掲載されている。『オールドスクール・デスメタル・ガイドブック』シリーズを締めくくるにふさわしい規模であり、デスメタルの新たな広がりを知る上で是非読んでおきたい一冊だ。

村田恭基『オールドスクール・デスメタル・ガイドブック 下巻 ニューウェイヴ編』は、2024年9月より全国書店、通販サイト、CD・レコードショップなどで発売される。A5判オールカラー272ページで、価格は税抜3200円。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。