京極夏彦とボーダレス・ジャパンが展開する革製品ブランド「UNROOF(アンルーフ)」のコラボデザインによる本革ブックカバーが発売される。

 京極の作品は800ページを超える数多くの長編が多く、ファンからは「鈍器本(鈍器のように分厚い本)」として親しまれてきた。6月19日に発売された『了巷説百物語』(KADOKAWA)は「巷説百物語」シリーズの最新刊でシリーズ開始1997年から27年の時を経て完結を迎えた。ハードカバーで1152ページに及ぶ超大作。また7月26日発売予定の『狐花 葉不見冥府路行』(KADOKAWA)は歌舞伎舞台化のために書き下ろされた長編小説で、歌舞伎舞台は8月4日から歌舞伎座で上演される。

 UNROOFのブックカバーは、「あらゆる厚みに調整できる」という特徴をもち、京極の1000ページを超える書籍にも対応可能なため、今回UNROOF仕様の京極夏彦オリジナルブックカバーが誕生する流れになったという。

 本革ブックカバーには、「晴明桔梗」の刻印と、「御祓済」の刻印を施してある。素材の本革には2種類のイタリアンレザーを用いて京極が描く作品の世界を表現。カラーバリエーションは全6色で、 文庫本サイズと新書本サイズが各9999円(税込)、四六判(ハードカバー用)サイズが1万1999円(税込)となっている。

 なお『狐花 葉不見冥府路行』(KADOKAWA)の刊行に先駆け、11日から公式オンラインショップで予約受付も始まっている。

 また、予約に伴い、一部の書店で京極夏彦の書籍の購入者に限り、京極とのコラボ本革しおりをプレゼントするキャンペーンも展開。本革しおりプレゼント配布書店(先着順:なくなり次第終了)は、ブックファースト新宿店、書泉グランデ(神保町)、文喫 六本木、文喫 福岡天神、芳林堂書店高田馬場店の各店。

 鈍器本にブックカバーが使えると破損の心配も少なく、長旅などでも重宝できそうだ。破滅派から刊行されているほろほろ落花生全集『ぼくは君がなつかしい』も500ページを超える鈍器本になっているが、このブックカバーを使用して外に持ち歩くのも一興だろう。