Dommuneで7月2日、『鬼畜米英漫画全集』特別番組が配信されることがわかった。

2月にパブリブ社より発売され、各所で話題となっている髙井ホアン著『鬼畜米英漫画全集』だが、その濃密な内容と戦時下の鬼畜米英コンテンツを紹介する放送がDommuneで行われる。

出演者は著者の髙井ホアン、編集者のハマザキカクである。

かつて日本はアメリカ・イギリス始め連合国を相手に戦争し、そして敗北した。

その内実において、戦争は単に武器を持ったり兵器に搭乗した兵士だけによって行われるものではなくなっていた。「総力戦」という言葉のもとに、銃後と称された国民、そしてあらゆる文化芸術も戦争に投入されていく。

「鬼畜米英」。現代に生きる我々にとっては、せいぜい悪趣味な言葉としてしか記憶されていない。

だが戦時中においては、ほんの数年前、数か月前まで親しんでいた米英の文化を徹底的に否定し、敵国をあらゆる点で否定するために、この言葉は盛んに用いられた。

今回のDOMMUNE放送では、『鬼畜米英漫画全集』の出版を記念し、戦時下の反米英・鬼畜米英漫画を中心に、反米アニメ・反日アニメ、反米英歌謡なども交えて鬼畜米英・憎悪コンテンツを紹介していく。

これらは「北沢楽天」「のらくろ」らが象徴的に取り上げられる戦前の漫画史、手塚治虫やトキワ荘が伝説的に語られる戦後の漫画誌の狭間にあって取り上げられることの少ない、裏・漫画史、裏コンテンツ史でもある。

配信は、渋谷PARCO 9階「SUPER DOMMUNE」で行われる。配信に加え、現場での観覧も可能。また、現場では物販も行われる予定である。『鬼畜米英漫画全集』、そして戦前の表現をより深く知ることができる放送となりそうだ。

『鬼畜米英漫画全集』特別番組は渋谷PARCO 9階「SUPER DOMMUNE」より、7月2日19時から21時まで放送される。詳しい情報は下記リンクも参照のこと。