※写真はキム・フィルビーを称えるソ連の切手。
コミージャス賞は、歴史、伝記、回顧録などの分野を対象とした、スペインの有名な文学賞であり、今回で第29回目となる。18日に受賞作が発表され、エンリケ・ボカネグラ(Enrique Bocanegra)の「Un espía en la trinchera. Kim Philby en la guerra civil española.」(塹壕の中のスパイ―スペイン内戦期のキム・フィルビー)が選ばれた。賞金は12000ユーロである。
1930年代から1960年代にかけて、イギリス政府の外交要職に就き機密をソ連に流し続けた有名なスパイであるキム・フィルビー(1912-1988)のスペイン内戦期の行動を追ったこのドキュメンタリーは、審査陣に高く評価された。スペイン内戦期の間、共産圏のスパイかつイギリスのジャーナリストとして二重の活動を行う事となったキム・フィルビーは、自分の信条とは反対の右派反乱軍の取材に勤め、多くの情報をイギリス、そしてソ連に流すと言う複雑な作業を迫られていた。
エンリケ・ボカネグラはメキシコや中東諸国でジャーナリスト養成を行った後、2007年からは文化的コーディネーターの職に就いている。。
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