こんにちは。高橋文樹です。

誰も教えてくれなかったので、なんとか自力で気づき、胸をなで下ろしたのですが、実は破滅派って二周年をすでに迎えていたんですね。

始まったのは2009年の3月2日。もう遠い昔のようですが、まだ二年しか経っていないのが不思議です。はじめは雑誌を出せるかどうかも分からないような状況だったんですが、なんだかんだいって半年に一回ぐらいは出していますし、Webの方もかなり安定してきました。

ここで、あえて抱負をぶち上げたいと思います。今年、私めが破滅派で実現したいと思っているのはこんな感じです。

携帯電話対応

僕は学生の頃、大学まで電車で一時間半かけて通っていました。人は移動中に本を読みます。もし、破滅派を携帯電話で読むことができたら、それはそれは文芸にとって新しい未来になるんじゃないでしょうか。

破滅派同人にも、「パソコンを持っていないから破滅派が読めない」という人がいます。それに、すべての人が最新のパソコンで破滅派を読んでいるわけではありません。いまだにWindows98からのアクセスがありますから。僕はそういう「ITリテラシーの低い」人達にも破滅派を読んでほしいと思います。

携帯を持っている人の方が、パソコンを持っている人より多い。それだけでも、チャレンジする価値はあるでしょう。

hamazonのポータル化

hamazon.comでは、今のところ、破滅派しか扱っていません。しかし、僕はすべての文芸同人にそのチャンスはあってしかるべきだと思っています。漫画だと同人でもそれなりの報酬を得ているところはありますが(たとえばここ)、文学ではそういうものがありません。

たとえば、同人誌を作っている人がヤフオクで自分の雑誌を販売するにしても、色々と覚えなくてはいけないことが多いわけです。僕はそういう「読んで貰うための煩雑な仕事」がなくなればいいと思っています。

同人誌を作り、それをネットで販売したければ、hamazon.comに登録する。そういう風にできれば嬉しいです。

破滅派のノウハウ公開

これは今年に限った話ではなく、少しずつですがやっているつもりのことなのですが、今年は特に強化したいと思っています。

僕は破滅派以外の同人誌を特に面白いとは思わないのですが、他の同人誌を作っている人達が破滅派がすでに解決した問題でつまずいているとしたら、そのヒントは与えてあげたいと思っています。

  1. 本を作るにはまず何をやったらいいのか?
  2. 作った本はどこで売れるのか?
  3. Webサイトを持ちたいとしたら、どうすればいいのか?

こうした情報は探せば見つかりますが、十分とは言えないのが現状です。文学という大目標の前では、印刷所への入稿方法など、瑣細な問題ですが、何も知らない状態からやるのはちょっと大変です。すぐれた文学者が些事に囚れて身動き取れなくなるぐらいなら、少しでも助けて上げられたらいいな、と思います。ちょっと恩着せがましいですが。

僕が破滅派三年目を迎えるに当たっての抱負は大体こんな感じでしょうか。ちょっと技術よりの話ばっかりになってしまいましたが、今はしょうがないかなと思っています。

破滅派にうつつをぬかすよりも、自分の小説を書けというのは、よく言われます。たしかにうかうかしていられない状況ですし、既存の出版文化で成功を収める方が重要に思える人も多いでしょう。でも、僕は破滅派における活動をとても大事なものだと思っています。

仮に僕が破滅派の運営をすべて放り出し、自分の作品にだけ邁進するとしたら、たとえ一時的な成功を収めたとしても凡百の作家で終わるでしょう。今はそういう節目の時代だと思います。「小手先の向こう側」を目指してがんばりたいですね。

ちょっと大上段に語り過ぎましたが、こうしたらいいんではないかという意見をお持ちの方は、どんどんコメントください。