選考委員
山谷感人
破滅派の文学賞といっても、投稿するからハチャメチャに描こうとする計算は、必要ないかと思う。
定職に付かない、アルコールを空気のようにして呷る、不義理を重ねる等、そうした輩は当方も含めて腐るほどに存在するが、それは単に破綻であって、破滅ではないだろう。
無論、そうしないと生まれぬ表現も確かに横たわってはいるが、それは一つの方法に過ぎない。
いずれにしろこの賞を通して、よそ行き、おみやげ用ではない、みなさんが蓄積させて漸く周囲に見せる、嘔吐物のような作品に出逢える事を、愉しみにしています。
高橋文樹
この賞を穫ることは、世間的にはなんの意味もありません。ほとんど無意味なものにだけ許されたあの煌きを見せてください。
竹之内温
寝る間を惜しんで、真剣に読みます。
手嶋淳
冷静なつもりだけど、壁に耳、障子に目、喉から手が。冷静なつもりだけど、真に迫りたいんですね。
机に原稿用紙、ペンに光。そうして破滅派文芸新人賞です。
ほろほろ落花生
人はなんでも破りたがる生き物だ。約束。ストッキング。信条。消費者金融からの督促状。
あなたが何を破りたいと願い、わたしの何が破られたのか。
はじまりは常に「ご破算で願いましては」の一撃。求めるはその強度。
当選作
応募作の中から一作を当選作として選出する。
- 正賞
- 映画化に向けた編集部最善の努力
- 副賞
- 図書カード(一万円相当)
〆切り
二〇一〇年三月三一日
発表
- 二〇一〇年五月初旬に破滅派Web上にて結果発表。
- 二〇一〇年五月発売予定の「破滅派六号」にて作品全文掲載。
応募規定
- 枚数は四〇〇字詰め原稿用紙換算五十枚以内。
- 原稿の冒頭に表題、枚数、筆名、メールアドレス、略歴を明記すること。
- テキスト形式のデータにて「投稿フォーム」よりアップロードすること。その際、「編集部へ一言」の欄に「第二回文藝新人賞応募」と明記すること。アップロードできない環境にある方は、「投稿フォーム」のページを熟読して、郵送すること。
- 原稿は返却しないので、必要な方はコピーをとっておくこと。
- 応募や選考についてのお問い合わせには応じられません。その他の質問はお問い合わせフォームを利用すること。
- 応募に関する個人情報は、賞の発表・連絡以外には利用いたしません。
選考結果(5/18日追記)
- 第二回破滅派文藝新人賞受賞 「ダリル」 吉井アナン
- 山谷感人特別賞受賞 「寄り添う」 太田知秀