「第26回大藪春彦賞」候補作が決定した。

 『野獣死すべし』や『蘇る金狼』で知られる作家・大藪春彦の業績を記念して1998年に創設された。優れた物語世界の精神を継承する新進気鋭の作家及び作品に、毎年授与される文学賞。昨年は、赤神諒『はぐれ鴉』(集英社)、安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)が同時受賞した。今回は、2022年10月から2023年9月までの期間に刊行された作品が選考対象となる。

 候補作は、青本雪平『バールの正しい使い方』(徳間書店)、太田愛『未明の砦』(KADOKAWA)、香納諒一『川崎警察 下流域』(徳間書店)、寺地はるな『わたしたちに翼はいらない』(新潮社)、松下隆一『侠(※侠は旧字体)』(講談社)の五作。

 選考委員会は大沢在昌、黒川博行、東山彰良の三人。選考会は2024年1月26日に開かれ、受賞作が決定する。

 なお受賞作には、2024年3月1日開催予定の贈賞式において、大藪春彦賞正賞(顕彰牌)と副賞(賞金300万円)が贈られる。