奈良大学と奈良県が主催する「第10回 全国高校生歴史フォーラム」において、高校生の研究レポートが募集される。募集テーマは「地域の歴史・文化財、地理、郷土文学・作家などに関する研究」だ。

締切は9月7日、当日消印有効。対象は高校生、高等専門学校においては3年生まで。パソコンかワープロでA4用紙(1枚40字×40行=1600字)5ページ以内にまとめる。他のコンテストに入選されていない研究レポートであることが条件。

優れたレポートをまとめた高校の代表者は奈良へ招待され、研究成果を大学で発表の上、大学教授陣によるアドバイスを受け、その後、奈良町で宿泊。翌日には文化財を巡る現地見学等に出かける。

歴史が好きな高校生には、夏休みの課題としてうってつけではないだろうか。近所の図書館に行けば、話題作や名作がずらりと並んでいる脇に、ひっそりと地域史コーナーがあったりするものだ。ネットで検索することができない事柄をささやかながらそこで拾うことができるだろう。博物館や大きな図書館へと足を運び調査範囲を広げさらに事実をかき集める。断片を拾い集め、歴史事実を自らの手で構築する。そんな作業は創造的な刺激があるだろう。何よりも競争相手がいない。つまり、失われた時間へとたった一人で分け入り、自分しか知らない歴史を詳らかにして、密やかに見つめ考えることができる。
 
平凡に通史を詰め込んだりワケの分からない三角関数の公式をそらんじたりしているだけで高校生活を終えたくないーーそんな気持ちをぶつけるのにもうってつけの機会ではないだろうか。

まずは全国高校生歴史フォーラムのHPを隅から隅まで目を通してみてほしい。