吉村剛史『ソウル25区=東京23区 似ている区を擬えることで土地柄を徹底的に理解する』が1月中旬にパブリブより出版されることが分かった。

昨年5月に髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』を刊行するなどしているパブリブだが、「世界過激音楽」シリーズや、『ピエ・ノワール列伝』『亡命ハンガリー人列伝』などこれまであまり触れられてこなかった側面から世界の文化を探っていく書籍も多く出版している。今回出版される『ソウル25区=東京23区 似ている区を擬えることで土地柄を徹底的に理解する』も、それらに加えて独特の目の付け所が光る本である。著者は、韓国の文化に関する記事を数多く執筆している「トム・ハングル」という名義でも有名な吉村剛史である。

『ソウル25区=東京23区 似ている区を擬えることで土地柄を徹底的に理解する』は隣国であることや文化が似ているといった単純な比較を遥かに越え、日韓のそれぞれの首都である東京とソウルを書名通りイコールで結び、その都市の更に区という細かい単位から根本的に比較し、日韓文化の理解を深めていく作りとなっている。東京主要部は23区、ソウルは25区で構成されており、人口や面積においても似通った部分があるなど、まさにライバル都市として互いに相応しい都市と言え、様々な要素が次々と比較されていく。また、韓国ドラマやK-POPに良く登場する場所や、ランドマークの比較などといったコラムも充実しており、これを読むことで韓国の都市風景により詳しくなれる。

鍾路区=千代田区 官公庁や新聞社、金融機関など国の主要機関が揃う名実共に国の中枢

龍山区=港区 梨泰院や大使館が並ぶ漢南洞、在韓米軍基地などソウル一の国際区

麻浦区=品川区 絶景の漢江の川港、若者の街弘大やテレビ局が集まる近未来的な街も

 

ソウルにあるものを東京に擬える 2号線=山手線、延世大=慶應大学、NHK=KBSなど

近郊都市を擬える 議政府市=横須賀市、富川市=川崎市、水原市=さいたま市など

ソウルVS東京 ソウルタワーVS東京タワー、63ビルディングVSサンシャイン60など

コロナウイルス禍により海外への渡航も困難な現在、都市の細部まで取り上げたこの本は誌面旅行という形でも大きな需要があるだろう。コロナウイルスが収まれば、この本を片手に観光に行くことも出来そうである。是非出版を楽しみに待ちたい。

吉村剛史『ソウル25区=東京23区 似ている区を擬えることで土地柄を徹底的に理解する』は、1月12日頃より出荷予定であり、1月中旬までに全国書店、Amazonなど各種通販に並ぶと思われる。詳しい情報は下記リンクを参照のこと。