沢 吹の投稿一覧 11件

  1. 読め、読まない 小説

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 159文字

    寝転がる、鼓動、心臓がやや左にある。   天井にはクモの巣が垂れる。主のいない朽ちたクモの巣である。   西日が入り込む。許可をしていないのに入り込む。   時計が…

  2. 思い出す 小説

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 86文字

    排水溝から匂ったのはコロンでした。 浪人時代に背伸びをして使っていたコロンでした。 排水溝のその向こうにはかつての記憶が広がっていて僕はもう、 頭を擡げるのがやっとです。

  3. 「輝き」 小説

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 280文字

    僕は夢を見た。命令をされる夢。   「おい、おまえ!」 乱暴な料理長。 「はいっ、何でしょう!」 素直な僕。 「この魚の鱗の数を数えたまえ。剥がしながら数えたまえ。」 立派な髭をなでな…

  4. 未練、知恵の輪マーチ

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 98文字

    おい、ロッカールームで夕焼けで 会社学校ロッカールームで夕焼けで 金縛りの夕焼けで おい、あの頃の無愛想な自分 おい、今の無愛想な自分 あの頃の無愛想な自分、今の無愛想な自分より幾分かマシですね

  5. 生死マーチ

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 294文字

    朝、目を覚ましたり、夜寝たり 頭の中をかけめぐる 頭の中を何かがかけめぐる 玄関を出て 死んだ 車に乗り 曲を聴きながら 過ぎていく周りの景色に生きた メールの受信に死んだ 扇風機の風に生きて …

  6. 静寂の闊歩

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 51文字

    天井を見上げると湯気が昇る 頭を湯槽に凭れて 見たいのはその先に何があるかで 今この瞬間は静寂の闊歩

  7. 受精のような 小説

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 97文字

    朝、布団の中。パチリと目を覚ますと私の体を金魚が周遊していた。目的地なんて決めてないでしょと、決めつけてみる。そうか、私は恰も卵のように。ヒラヒラと尾を振って優雅に泳ぐ金魚は精子なのでしょう。

  8. 蹴飛ばしたら飛んでった

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 63文字

    蹴飛ばしたら飛んでった   大切な物だったのに   蹴飛ばしたら飛んでった   憎しみを込めて

  9. 蕩けるアイス

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 42文字

    蕩けるアイス 蕩けて床に落ちるアイス 辺りに一頻りの沈黙が漂って 最早、夜が明ける

  10. 日曜日

    • 沢 吹
    • 7年前
    • 60文字

    気怠さとやる気を 両方持ち合わせているような日は   窓際、ブラインドの隙間から ラクダみたいな車でドライブ