二十代前半は、面白みがある人が勝ちます。あるいはコミュ力のある人。facebookやtwitterで「いいね」がいっぱいつくような人です。アピールできる人です。数値というカタチで「勝ち」の実態が表現できます。そこは市場であり修羅場です。つまり、敗者の山が前提の世界。あがかないほうがいいと思います。と言っても、妥協するべきだ、と言う話ではありません。

二十代後半から三十代前半。ここで求められるのは、アピールできる人ではなく、アピールを評価できる人だと思います。
他人のアピールは、半分は評価できて、半分は評価できないもの。ぼくたちは巧妙に世界の半分をバカにしています。「それはちょっと礼節に欠けるね」なんてすかしています。そこのところを、清濁ともに併せ呑んで評価していく、ということです。評価できないにしても、我慢して見ていく。

若い頃は、「清」に惹かれて付き合いだしたカップルが「濁」を目の当たりにして別れます。一方、詐称できずに「濁」を表出してしまった人は、うちに秘める（あるかもしれない）「清」を発見されずに、はなっから孤独になってしまう。

これをいかに打破するか。
自分のなかの清濁判断に気付いていくことが一番大事だと思います。
そして自分の清濁判断に「待った」をかける。俺好みのアピールを求めてうろうろするホタルみたいなマネはやめにする。瞬間的に人を判断せず、トータルでどんな人なのか、ずけずけと興味を持って時間をかけていく。自分の側に方針というか主体性が生まれ、自信になる。その市場無視の姿勢は、きっと、数値では表せない魅力になると思います。

まずは上司や同僚をとりこにするところから。