寒いですね。寒い部屋でパソコンに向かってると、身体が縮こまってやけに肩が凝ります。

先日、愛媛県の伊丹十三記念館に行ってきました。

こじんまりしていますが、温かみのある記念館でした。入るや、館長の宮本信子が観音さまのような微笑みで迎えてくれました(観音さまは映像です)。

さて、繊細で凝り性、気取り屋な伊丹氏の人柄が伝わる展示が揃ってました。

異常なこだわりでもって描いてある蝶の絵もさることながら、小学生の時分から文があーうまいことうまいこと。小学生の伊丹氏に脱帽です。担任の先生も、朱ペンで賛嘆の言葉を添えてました。

国税局査察部通称マルサについて、「これは作品になる」と閃き、情報収集しつつドラマを構築する作業、興奮しただろうなと想像かきたてられ、展示品を目の前にニヤけてきました。楽しそう。なんかうらやましす……。

とかなんとか、ゆっくり時間を過ごし、帰宅後は『マルサの女』再見で一日を締めくくりました。

ド派手な展開で、まあ、面白い。

過剰なサービス精神。エンターテイメント。

考えて見りゃ、その世界は、少年期の繊細な感受性とは真逆と言ってもいいでしょう。

聡明で細やかな心を持ち風光明媚な山河をふるさとに持つ少年が世界劇場に飛び出て50年。揺さぶられ揺さぶられて、辿り着いたのはエンターテイメント。それはそれで、マルサのドラマ以上のドラマを感じます。

伊丹氏、死してドラマを遺しています。

手嶋淳

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