戦前の日本では国家の方針により検閲が行われていた。このことについては漠然と知っている人は多いだろう。だがその検閲を実際に担った人々やその詳しい職務についてはあまり知られていない。
千代田区立千代田図書館では、1月23日から、「検閲官 戦前の出版検閲を担った人々の仕事と横顔」と題し戦前の検閲に関する資料展を開催している。検閲を行っていた警保局図書課の検閲官達の職務について紹介すると同時に、四人の検閲官を取り上げ個人的な横顔についても迫っていく。検閲官達で野球チームを組んだかと思えば、プライベートで詩集を出す検閲官もいたなど、今まで殆ど知られてこなかった検閲官達の姿が明らかになっている。期間中は検閲官についてより深く知るための講演会も行われる予定である。出版と表現の自由について改めて考えさせられる資料展となるだろう。関心のある方には、似た題材として、筆者の「戦前の不敬・反戦発言Bot」もお勧めする。
資料展「検閲官 戦前の出版検閲を担った人々の仕事と横顔」は、千代田区立千代田図書館9階展示ウォールで4月22日まで開催される予定。展示期間中の定期休館日は2月26日と3月26日である。詳しくは下記サイトを参照の事。
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