言語は形式ではない。口ずさまれる時の言葉の色彩であり、文体の奇妙な軋み であり、一文のなかに置かれた言葉の匂いが発する齟齬であり、声のトーンであり、訛りであり、口籠りであり、吃音であり、間であり、発すると同時に採られ る挙措であり、言葉が放たれると同時に吊り上げられる片眉であり見開かれる瞳であり、その奇妙にテンポを失ったリズムであり、言い損ないであり、…… (略)……筆先に込められた力であり、その力の圧迫で白くなった指先であり、拭いがたい筆跡の癖であり、探り直される幾つかの文句であり、使ってみたいと 思いながらもどうも自分の文章に上手く嵌め込めない語彙の歪みであり、新しいインクの匂いと爪のあいだに入り込んだその染みであり、万年筆の書き味によっ て揺れる文章の流れであり、モニタに映し出されるフォントの好悪であり、あるいは愛用のキーボードの上で踊る変則的な指遣いであり、そのカタカタと調子外 れのリズムを刻む音ですらある。だから言語とは文体(傍点)である。語り‐口(傍点)である。書き‐方(傍点)である。言語は言語ではない。

佐々木中『夜戦と永遠 フーコー・ラカン・ルジャンドル』の一節を保坂和志さんが『考える人』2009年春号(およびご自身のサイトに転載)の中で引用していました。

保坂和志さんは本当に「ハートに火をつけるおじさん」です。

保坂さんも読了していないそうですが、わたくしも『夜戦と永遠』、頑張って紐解いております。

ただ、理解できそうもありません。

手嶋淳

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