ラスト コーション』がビデオになったので、レンタルショップに借りに行った。これは日本占領下の上海が舞台になっていて、その地でスパイとして活動する女と、男のかけひきの話。まぁラブストーリーです。

私は中国や香港の映画が結構好きなのですが、なぜかというと、食事をするシーンが多いからで、それもお上品な感じではなく、飯を食らうというなにか情熱めいたものをそこに見られるから。前戯としての食事ではなくって、食べているそれ自体がセックスという風。屋台からは湯気が立ち込め、道は残飯で汚れ、煙草と酒の入ったコップを交互に口に運ぶ。アメリカの、フランスの映画にはもちろん全てではないけれど、食事のシーンはどこか乱暴に扱われている気がする。この映画の監督はアン・リーという台湾出身の人だけれど、ハリウッドで映画制作をすることが多かったせいか、上流階級的な小食っぷりです、少し残念だった。

けれど、愛し合う二人のセックスのシーンはなかなか迫力があってよかった。セックスはたいていの人が経験をすることの割りに、小説でも映画でも、描き切るのが難しいらしい。AVはただ撮影しているだけだけれど、どうも見世物といった印象だし、情緒やら高揚感やらを本当は美しくない(私はそう思っている)セックスの中に織り交ぜるのは確かに難しいだろう。美しく描くと偽物に、ありのまま描くと空虚になってしまうセックス描写を、この映画では違和感なく見られるものにしていたと思う。支配的な男と、それに従っているかのような女。嗚呼、私もこんな恋愛をしてみたい!と思うより早く、当日返却のビデオを返しに行く私はパジャマ姿。仕方ない、飯でも食らってやろう。

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