2017年9月5日、集英社は第41回すばる文学賞の選考結果を発表した。受賞作は山岡ミヤ氏の「光点」で、佳作には兎束まいこ氏の「遊ぶ幽霊」が選ばれている。賞金はそれぞれ100万円、50万円となっており、贈賞式は11月に都内で開かれる予定だ。選考委員は江國香織、奥泉光、角田光代、高橋源一郎、堀江敏幸の5名だった。

受賞した山岡氏は神奈川県在住の31歳、一方佳作の兎束氏は岐阜県在住の34歳とのことで、ともに30代前半の作家に吉報がもたらされた形となった。若者ばかりが重宝されていた一時期の反動だろうか、近年はほかの新人賞も含め30歳前後の受賞が増えているように思える。若くしてデビューした作家の多くが伸び悩みの時期を経験していることを踏まえても、これは悪くない傾向ではないだろうか。

現時点ではまだ、両作品や両氏についてのこれ以上の情報は発表されていない。2作品の全文および選評は10月発売の『すばる』11月号に掲載予定なので、もうしばし待ちたい。