東京都千代田区の千代田図書館では、「書評紙が選ぶ、今すぐ読みたいベスト16」と題した企画展を開催中だ。日本を代表する書評紙である『週刊読書人』と『図書新聞』との合同企画で、両紙がカテゴリごとにそれぞれベストな1冊をセレクトし書評とともに紹介している。会期は10月21日まで。

今回の16冊は、いずれもこの1年間に両紙が紙面で取り上げた本から選ばれたものだ。用意されたカテゴリは「日本の文学」「海外の文学」「哲学・思想」「政治・社会」「ルポルタージュ」「歴史」「サイエンス」「芸術」の8つで、2紙が1冊ずつ紹介しているため「ベスト16」となっている。

一例を挙げると、日本の文学では伊藤比呂美『切腹考』(読書人)と星野智幸『コレクションI スクエア』(図書新聞)が選ばれた。海外の文学ではポール・オースター『内面からの報告書』『冬の日誌』(読書人)とJ・G・バラード『短編全集1』(図書新聞)が選ばれ、哲学・思想では東浩紀『ゲンロン0』(読書人)と栗原康『死してなお踊れ 一遍上人伝』(図書新聞)が高い評価を受けている。

書評の専門家が選びに選んだ16冊なので、夏休みや来るべき読書の秋に向けて読む本を探している人は、ぜひこのリストを参考にしてみてはいかがだろうか。 また本展に関連して、9月には2紙の編集長によるトークイベントも予定されているので、そちらも併せてチェックされたい。