近代俳句の祖とも呼ばれる正岡子規(1867~1902)は、その35年の生涯の中で多くの物を残していった。俳句の改革者という文学的な側面だけでなく、その人柄や交流と言った生涯にわたる業績を垣間見ることが出来る特別展「生誕150年 正岡子規展 ――病牀六尺の宇宙」が神奈川県近代文学館で現在開催されている。

特別展は前期と後期に分かれており、展示物は入れ替えられる。明治の激動期を生きた若年時代から、脊椎カリエスにより苦しみながらも友人と語らい創作を続けた病床の時代まで、正岡子規の人生の様々な場面を彩った遺品や交流の足跡が展示されており、明治時代を生きた一人の人間としての姿も浮かび上がってくる。また、夏目漱石始め同時代の文学者との書簡も展示され、正岡子規が晩年まで多くの人と交流を持ち慕われ続けていたことが垣間見れる。

また、開催期間中には正岡子規に関する朗読会などのイベントも開催される予定である。

特別展「生誕150年 正岡子規展 ――病牀六尺の宇宙」は、神奈川県近代文学館で5月21日まで開催。休館日は原則月曜日である。詳しい日程や料金などは下記サイトを参照のこと。