Pixivは老舗イラスト投稿サイトだが、かなり前から小説投稿機能があり、二次創作を中心に投稿がなされている。別サイトとしてPixivノベルがあるのだが、こちらでは出版社と共同で連載作品を掲載している。こちらはライトノベルやBLなどが中心となっているので、「ピクシブ文芸」ではより一般に寄せた作品を主軸に据えていく形になるだろう。

画像はPixivノベルの作品「彼氏オブ・ザ・デッド」

画像はPixivノベルの作品「彼氏オブ・ザ・デッド」

ピクシブ文芸への投稿はPixivアカウントから行うことができる。特に投稿画面が分かれているわけではなく、Pixivに投稿した作品のうち、投稿者が自ら「これはピクシブ文芸向け」と明示した場合のみ、投稿されるようだ。つまり、Pixivの小説データベースのうち、特定のものだけを選り分けて表示するサイトということになる。

10月27日のサイトオープンと同時にテレビ朝日と共催で「ピクシブ文芸大賞」も開催される他、同日に創刊する幻冬舎の文芸月刊誌『小説幻冬』にピックアップコーナーを設けたり、文章テクニックやおすすめ作品リストなどの、作家志望者向けコンテンツも充実させていく予定だ。

小説投稿サイトは幾つかあるが、幻冬舎がこれほど深くコミットメントを図っているのは、まったくの推測だが、「ライト文芸」の掘り起こしを狙っているのではないだろうか。KADOKAWAの「カクヨム」をはじめ、各出版社が原稿確保のために投稿サイトを作る動きはこれからも加速していくことだろう。ちなみに筆者は幻冬舎NET学生文学大賞を受賞して作家デビューしたのだが、賞自体が3年ほどでなくなってしまったことを付記しておく。