戦前を代表する推理作家江戸川乱歩と詩人萩原朔太郎の交流を探る企画展「パノラマ・ジオラマ・グロテスク」が、前橋文学館で今月1日から開催されている。

江戸川乱歩(1894~1965)と言えば「パノラマ島奇譚」や「少年探偵」もので知られる推理作家であり、萩原朔太郎(1886~1942)と言えば日本における口語自由詩の変革者と呼ばれる詩人である。乱歩と朔太郎の交流は、1931年に乱歩の作品のファンであった朔太郎が手紙を出したことに始まる。以後二人はグロテスクさや手品を愛すると言う趣味が合うこともあり積極的に交流した。今年は荻原朔太郎生誕130年でもあり再び注目が集まる中、荻原朔太郎ゆかりの地前橋で二人の交流に焦点を当てた企画展が「パノラマ・ジオラマ・グロテスク」である。

キャッチコピーは「変態でもいいじゃない。」「ぐろくて、かわいい!」と言う刺激的なものだが、まさに二人の趣味にあっているコピーと言える。企画展では乱歩と朔太郎の二人に関る資料や、身近な品々が展示される。その中には手品や立体写真もある。また会場にはのぞき込むと驚くような仕掛けも展示されていると言う。

企画展「パノラマ・ジオラマ・グロテスク」は、群馬県前橋市の荻原朔太郎記念前橋文学館で12月18日まで開催される。開館時間は午前9時から午後5時までで、休館日は原則水曜日である。入場料は一般300円、高校生以下は無料。詳しくは以下の公式サイト等を参照の事。