文学作品の中に登場した松坂屋を追う企画展「文学の中の松坂屋」が、松坂屋名古屋店で開催されている。

名所図会に載る程の尾張の大店「いとう呉服店」であった江戸時代、百貨店と言う形態に進化する明治・大正時代、戦争と経済成長の昭和時代に、新しい消費の形が押し寄せる現代と、松坂屋は消費者に対し様々な姿を見せているが、文学者にとっても松坂屋は時代を写す道具であった。1818年に歌人大田南畝なんぽが江戸根岸にあった伊藤家の別荘で詠んだ歌に始まり、夏目漱石と正岡子規の書簡、太宰治の小説「女生徒」や、川端康成の小説「東京の人」にも大きな扱いで登場しているなど、様々な文学作品に登場した松坂屋の姿が資料と共に企画展では紹介されている。文学の中の風景により親近感が沸く企画展になりそうである。

企画展「文学の中の松坂屋」は、松坂屋名古屋店南館7階の松坂屋史料室で8月27日から11月23日まで開催。開場時間は午前10時から午後18時までだが、最終日は午後5時で閉場となる。