青森県出身で、「人間失格」「走れメロス」など世代を超えて読み継がれる作品を残した文豪、太宰治(1909~1948)。そんな彼が晩年を過ごした東京都三鷹市の市美術ギャラリーでこの度、太宰治の資料展の第二弾が行われる事になった。太宰治の入水自殺後、家族が三鷹市に託した資料から、太宰治の人間関係・画才の二部構成で彼の人生を追う事ができる。

太宰が三鷹に転居したのは昭和14年(1939年)9月である。太宰の三鷹宅には師である井伏鱒二始め、佐藤春夫、檀一雄、今官一などが訪れ、歓談していた。この人間関係を裏付ける手紙やアドレス帳が今回展示される。また、三鷹市近辺の画家たちとの交友関係から、太宰の画才を探るのも今回の展示の目玉要素である。

太宰治資料展は、三鷹市と市出資の公益財団法人が主催している。開催期間は6月19日の桜桃忌を挟み7月3日まで(月曜休館)であり、観覧は無料。