くずかごから酒場まで(10)

くずかごから酒場まで(第10話)

アサミ・ラムジフスキー

小説

4,183文字

退屈で幸福な人たちへ 特別対談

糸井賢太

住石佑哉

 

――お二人は古くからのお付き合いだとか。

糸井 そうなんですよ。中学から一緒で。

佑哉 中三の冬に糸井が転校してきたんですよ。信じられない時期でしょ?

糸井 常識的にはありえない(笑)

――どうしてそんなタイミングで。

糸井 親父が解雇されたんですよ。会社のお金を横領して。それで、社宅住まいだったもんだから、一家で逃げるように引っ越したという(笑)

佑哉 こいつがまた、学校で平然とそういうことを語るわけですよ。明らかにクラスの女子とか引いてるんですけど、気づきもせずに延々マシンガン不幸トーク。ネジが何本か飛んでるんだと思いましてね。

糸井 違う違う、ちゃんと気づいてるんだってば。そのうえで話を続けてたの。

佑哉 じゃあ、もっとどうかしてるよ(笑)。それで、こんな変なやつが転校してきたんだと、すぐにうちの父に報告したわけです。

糸井 報告って(笑)。

佑哉 いや、うちはね、変な奴がいたらすぐ報告しろっていう教育をずっと受けてきたから(笑)。で、何気ないふうを装って、うちに遊びにきなよと彼を誘ったわけです。いってみればだまし討ちみたいな(笑)。会って一週間も経たないころだったよね?

糸井 そうそう。うちはうちで、エンゲル係数が大変なことになってるから、なるべく友達の家に遊びにいって夕食をもらってこい、っていう教育をされてたんで(笑)、素直に行ったわけですよ。そしたら、うちの親父よりも変な人がいた(笑)。

――そのとき、糸井さんは住石彰という存在をご存知だったんですか?

糸井 知ってました。

佑哉 ちょうどテレビに出まくってた時期ですからね。世代がもう少し上か下かだったら、そうはいかなかったんでしょうけれど、衆議院で国政復帰していろいろ騒がれてたときなんで、下手したらアイドル時代よりもメディアに追われてたんじゃないかな。

糸井 でも、なにが驚いたって、テレビで見ただけでも変な人っぽかったけど、実物はその数万倍変だったこと。

佑哉 人の親に向かって失礼な(笑)。

2013年3月19日公開

作品集『くずかごから酒場まで』第10話 (全11話)

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© 2013 アサミ・ラムジフスキー

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