さあ、どうする?

諏訪靖彦

小説

1,084文字

1000字のショートショートです。

 

世の中にはいろんなヒトがいる。

俺みたいにネイバーフッドからクズ呼ばわりされるヒトもいれば、リスペクトされるヒトもいる。こいつの言動は聞きたくないと思えばチョイスセレクトすりゃいいし、俺もこいつめんどくせえからイグノアするわと幾人かミュートしている。でもさ、思いもよらぬディレクションから耳に入るとこがあって、そいつがウィークのふりしてヴァニティパーソンな俺を嗤う冗談みたいなことをやってのけたやつだとストラグしたくなるわけよ、外から見れば笑い話だろうけど。

最近気分がすぐれない、心の調子が悪い、そんなメンタルインスタビリティを理由に――俺もそのめんどくさいやつにディストレストされてるから――半日悩んで、仕方ないなと納得して、それに対してエンパシーするところもあるし、そいつに対して俺が思う以上にビッグダメージを与えていたのかと思って、ガーファのサポートとビードゥーティングなやり取りをしてやっと世に出したものを引っ込め、対価として支払ったマネーの返却を求めることもしなかった。ビジネスとしてアグリーメントしていたにもかかわらず、そういった理由なら仕方ないと思った。けどさ、その日に、俺が半日コンシディレイションしたその当日に、ブロウアウェイがあったわけさ。楽しそうに、何もなかったように、笑っているやつの声を聞いたんだ。

繋がりを断ちたい、自分と合わないヒトを遠ざけたいという気持ちは分かる。物凄く分かる。だって俺もミュートしたりブロックするから。でもさ、やつは俺がトゥディグリートゥスーサイドアテンプトしたメンタルインスタビリティを抱えていると知っていて、それににかこつけ、話が纏まりやすいと思ってそう言ったんだ。こいつはゴミだ、とその時は思った。そうは思ったが怒りの感情は湧いてこなかった。それが面白かった。俺のクズっぷりを余裕で超えてきやがったと笑えた。それで忘れるつもりでいた。忘れたはずだった。終わりにするはずだった。でもさ、SNSってのは遠ざけていたものがなにげに耳に入って来るスペースなんだ。

先ほどふとそいつの名前を目にして、急に当時のことを思い出して怒りがこみあげてきた。なぜ今までメディスンに抑えつけられ忘れていた怒りの感情を取り戻したのか分からない。センシティブな、極めてセンシティブなことがあった直後だったからかもしれない。とにかく今の俺は怒ってる。怒りのスピアヘッドが定まらない。あまりよくない兆しだということは分かっている。またしでかすかもしれない。三度目を試みるかもしれない。

 

さあ、お前はどうする?

 

(了)

2021年7月7日公開

© 2021 諏訪靖彦

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