考える海

応募作品

千本松由季

小説

5,133文字

残酷表現あり。合評会2021年7月参加作品。テーマは「海」。
ヤクザの組長の娘として生まれた美帆。彼女には必ず護衛が一緒だった。やがてその意味が分かり始める。美帆の姉は殺されていた。狂気の中で美帆は姉のように殺されたい、という衝動に駆られる。
プロの小説家の方に講評していただいたので、こちらも御覧ください。
https://note.com/toshiyakawamitsu/n/n98e4564a2081?magazine_key=m4064a7f2d006

 

      一 摩天楼

 

 物心が付いた頃、美帆の周りには必ず「護衛」がいるのに気付いた。だから、他の子供には「護衛」がいないのにも気付いた。

 

 美帆は九才になった。父に外で会う約束をした。父の仕事が延びて、美帆は護衛達と時間潰しに映画館へ入った。身体の中に残る、外の狂ったような熱気がなかなか引かなかった。額の汗が無かったら、美帆はお人形に見えた。彼女の左右に男が座り、あとの二人は左右の出入り口に立っていた。

 ソビエトの映画監督、タルコフスキーの『惑星ソラリス』。一九七二年制作のSF映画など観る者も少なく、観客達はドアの側に立っている屈強な護衛達の方を時々不思議そうに振り返った。

 それは子供が観るような映画ではなかった。しかし、学校へ行かない美帆には優秀な家庭教師がたくさんいて、彼女のその映画への理解度は完璧だった。

「ソラリス」という惑星を覆う「海」。知能を持った「考える海」。美帆はその泡立ち渦巻くピンクの海を、ストロベリーシェイクみたいだと思った。イチゴ色の海の、思考する海の困惑に、彼女は共鳴した。海は待っている。自分が誰なのか教えてくれる者を。

 

 美帆の右側に正樹が座っていた。正樹は児童養護施設で育った。成績のいい彼を、美帆の父が引き取った。来年大学の建築科へ送ることに決まった。将来、父の事業を手伝わせるために。

「美帆」

正樹が美帆の腕を突っついた。美帆のことはみんな「お嬢さん」か、「美帆さん」と呼ぶのに、正樹だけは「美帆」だった。他の男達は長袖で黒ずくめなのに、正樹だけチェックの半袖に膝下で切ったジーンズだった。

「美帆、こんなの何が面白いの?」

正樹は大きく伸びをした。

「うるさい」

美帆は銀幕から目が離せなかった。迷子になった巨大な「海」。その焦燥感。

 

 美帆達は父のオフィスを尋ねた。いつものことだが、エントランスやエレベーターの中で、知らない人達が美帆に会釈した。

 摩天楼の最上階。父はスタッフ達と大きな机いっぱいの設計図に見入っていた。これが藤原組の表の商売だった。大規模施設のデベロッパー。

美帆達は誰もいない隣のオフィスで待った。東京中を見渡せる。夕方になっても活動が止まらない。この都会も「海」みたいに考えているのだろうか?

 正樹が窓にへばりついた。

「美帆、俺は最強の建築家になって、天下を取る。組長みたいに!」

正樹は大きく腕を広げ、そして景色を抱き締めた。美帆も真似して両手を広げて窓に押し付けた。美帆は健康な正樹が羨ましかった。

 

      二 背中の絵

 

 美帆の人生最初の記憶。……湯船の中、美帆はお臍を下に浮いていた。元気に足で湯を蹴った。伸びた髪がお湯の中で、背中をくすぐった。彼女の笑い声がこだました。

 天窓に逃げる湯気のトンネルの向こうに、美帆の父親の背中が隠れたり現れたりした。記憶の中の風景の全部がモノクロームなのに、父の背中に描いてある絵だけに色が付いていた。いつも彼女は、まだおぼつかない手で父親の背中をタオルで擦ってあげた。擦っても落ちない絵。美帆は不思議に思った。

 

 その絵は今でも変わらない。……滝に逆らって登る鯉。蒼く光る鱗。滝壺に散る桜。鯉に追いすがる花弁。

 幼稚園にも小学校にも行かず、美帆は家にいた。

 美帆の頭が少しずつ壊れて、見えてはいけない物が見えたり、聞こえてはいけない物が聞こえたりした。美帆の母と同じ病気。父は美帆を同じ布団に包み、抱いてやった。美帆の幼い女の部分に触った。父は母にもそうして騒ぐ頭を沈めた。

 病院の帰り、美帆は行ったことのない小学校を見たくなった。運転手に頼んで遠回りした。車が止まる。護衛の男に外に出ないように言われる。プールに子供がたくさんいる。男の子も女の子もいる。大人の男性が何人かいて、きっとその人達は先生で、でも、ずっと見ていても、どっちから見ても、誰の身体にも絵なんて描いてなかった。

 

      三 姉

 

 母のいとこという男が父を訪ねて来た。美帆はお盆でお茶を運んだ。

「お母さんとそっくりになって」

写真を見たことすらない。父はきっと思い出したくない。母は美帆にとってただの亡霊だった。

「どこが似てるんですか?」

「全部かなあ。違うのはね、貴女のお母さんの髪はそんな風に巻いてなかったですよ」

 これは夕べ、美容師さんになりたいというお手伝いさんが、遊びでカーラーを巻いてくれたから。そんなに似てるんだ。知らない、死んだ人に。

「貴女のお姉さんは、お父様に似ていましたね。あんな事件に巻き込まれなかったら、今……そうですね、大学生ですよ」

「私に、姉がいたの? 事件って?」

 彼は沈黙した。そして父が応接室に入って来た。美帆はぐずぐず部屋を出て、また戻って、父にお茶を運んだ。それ以上のことは聞けなかった。

 

 そのお客が帰ってから考えた。「事件」というからには、その記録がどこかにあるに違いない。美帆はその時、学校に行っていれば中学二年生だった。

 父の背中に絵が描いてある理由も、家に険しい目の男達が出入りしてる理由も分かっていた。父には表の顔と裏の顔があることも。表の商売と裏の商売があることも。

 ずっとチャンスがなくて、家庭教師が帰ったあと、美帆はようやく一人でパソコンの前に座った。「藤原組」、それは父の組の名前。そして「少女」という言葉も入れてみた。『藤原組長女惨殺』というタイトルの記事を見付けた。どうやって殺されたのかは書いてない。惨殺というくらいだから、きっとマスコミの取り決めで書かないことにした。

 動機は書いてある。勢力争いに負けた組がその腹いせにやったと。「余りに残虐な殺人であり、他に前科もあったことから、主犯の死刑が確定し、もう執行されている」美帆は自分にいつも護衛がいることが理解できた。

 その日から美帆は部屋に籠って、ネットで世界中の残酷な殺人事件について調べた。凶悪であればあるほど、彼女の気持ちが高揚した。もし自分が被害者だったら、どんな気持ちがしただろう? 何度も何度も想像した。

 美帆の頭はこの頃から本格的に錯乱し始めた。

 

 医者に入院するか? と聞かれた。

「幻視、幻聴はまだあるの?」

殺人事件を追い過ぎて、美帆は憔悴していた。入院はしたくないです、と彼女は言ったが、父に諭されて入院することになった。

 入院中は必ず組から来た警備の者がいて、食堂にまで付いて来た。

 美帆の妄想は酷くなって、自分が殺される場面が鮮明に浮かぶようになった。色んな方法で。最も苦しい死は、生きたまま焼かれることだ、と書いてある。そうなったらどんな気持ちだろう? 

 

 美帆は十八になった。世界中の殺人事件を集めたデータはかなりの量になっていた。

 その頃になっても、美帆は父親と同じ布団に寝ていた。彼等が普通の関係でないことは周りの誰もが知っていた。

 父親は死んだ妻とそっくりで同じ病気を持つ美帆を、妻と同じように愛していた。美帆はそんな年になっても、父親と関係するのが異常だと知らなかった。ある程度、誰にでも、そういうことはあるんだと信じていた。美帆の父親への愛は純粋で、父に捨てられた時が、彼女の死ぬ時だった。

 凶悪殺人のことを考えている時と、父の大きくて硬い物が美帆の中で動いている時だけ、錯乱した頭が静まった。

 

      四 失うもの

 

 最高裁の記録を見るのは手続きが複雑で、彼女の手には負えない。それまで籠の鳥で満足していた美帆は、初めて護衛なしで出掛けた。

 駅に行く途中で、正樹に会った。彼は建築家の大学院生になっていた。既に美帆の父の仕事を手伝っていた。正樹の夢はどこまでも大きかった。

「美帆、こら、一人でどこへ行く?」

「私は、行きたい所へ行って、やりたい事をやる!」

「心掛けはいいけど。心掛けだけじゃ世の中渡っていけない。俺が一緒に行ってやる」

 ネットに姉の事件を一番詳しく書いていた、下衆な雑誌社に行った。細長いビルは、かびの臭いがした。風に窓がばたばた鳴った。美帆は自分の名前と要件を言った。

「……十年以上前の話ですからね」

当時姉の事件に関わったという人に会えた。その人は私の名前を聞くと、すぐ素性が分かった。貴女のお父様に連絡して承諾を受けてもいいか? と聞かれた。美帆は、父には関係ないと言った。

 その記者も覚悟を決めたようだった。もし美帆がこちらの欲しいものをくれれば、事件の記録を公表しようと言った。欲しいものって? お嬢さん、俺達は週刊誌だよ。組が怖くては商売にならない。その服脱いで、刺青のボディペインティングをしよう。藤原組の残った方の娘……。

 美帆は数分、最悪の事態を考えた。彼女になにかあれば、父が容赦しない。記者は美帆の心を見透かしたように言う。君に同意書を書かせる。それに次の週刊誌が出る頃、俺達はもうここにいない。美帆は正樹の方を見た。

「欲しければ取れ。俺は何も言わない。俺は親に捨てられて怖いものがなくなった。君だって同じだろう? 失って怖いものはないだろう?」

父を失ったら? そんなことして父を失ったら? ……それでも構わない。美帆は自分の中の狂気に従うことに決めた。

 

      五 考える海

 

犯罪記録

 

 犯行に関わったのは、主犯のAと、共犯のBCの三人。Aの死刑は確定されている。Bは無期懲役。Cは犯行をビデオで撮影する役目だった。Cは懲役十年。

 Aの供述より。当時、小学校五年生だった被害者の女児を、誘拐し、車の通らない廃道で、ロープを身体に巻き付けて、車の後ろに縛り、約三キロに渡って引き摺り回した。スピードは約五十キロは出ていた。その後、瀕死の被害者を三人で暴行した。被害者の性器には深い損傷があった。命乞いをする女児の手と足をチェーンソーで切り離した。被害者を手足と共にビニールシートで包んだ。崖の上から海へ投げ込む前にビニールシートを開けると、被害者にはまだ意識があった。成り行きを記録したビデオは後日、藤原組の組長に届けられている。

 

 記事のデータにそのビデオも入っていた。男達の顔だけは上手く隠してあった。美帆はそれを何度も何度も観た。

 ……これが私のお姉さん。もし私が先に生まれていたら、あれは私だった。手足がチェーンソーで切られた後も、まだ意識があったんだ。自分がこうなっていたら。考えると興奮する。その後、海で姉は発見されたのだろうか? 性器の損傷が分かったということは、発見されたんだろう。人間って面白いな。笑えてくる。手足を切られても意識はあるんだ。血は? 血はどのくらい出たんだろう? ビデオは暗くてあまりよく見えない。手を切った時は、血が噴き出しているのが少し見えた。でも足を切った時は暗くてよく見えない。もう出所しているCに会ってみたいな……。

 

 毎日一日中、何をしていても、あのビデオが何度も何度も、美帆の頭に浮かぶ。車で引き摺られている時の恐怖の叫び。チェーンソーが近付いて来た時の叫び。あの声が頭に一日中響く。

 いつもの病院に行った。美帆は鮮やかに頭に浮かぶ、彼女の好きなそのところを思い出していた。ABが二人でビニールシートの端を持って、勢いよく海に投げ込む。その前に一度シートを開けて、まだ生きてる恐怖の目がビデオでアップになる。

 ……もし自分が姉だったら……。

 美帆はあの映画を思い出した。ピンクの泡立つ海。自分が誰だか分からない。泣いている、思考する海。血を海に投げたら泡立ってピンクになるのかな?

 

 最初に美帆の異変に気付いたのは父だった。美帆と同じ病気だった母をよく知っていたから。病院に連れて行かれ、全部白状させられた

 ……姉のことを知った。週刊誌に写真を撮られた。ビデオを何十回も観た。気分が高揚した。あれが私だったらいいと思った……。

 

 その直ぐ後に週刊誌が出た。『藤原組の残った方の娘』。

刺青のボディペインティングは本物の彫り師が担当した。美帆は彼に「海」を入れてくれと頼んだ。正樹がずっと一緒にいて、手を握ってくれた。時々くすぐったくて、笑えて、正樹も一緒に笑って、共犯である彼らの将来を思った。

彫り師は美帆の若い背中に、海から立ち昇る竜を描いた。写真を観た。逃げて行く竜が白い息を吐いていた。

 湯気から見え隠れした、父の背中。美帆の人生最初の記憶。

沸騰する海から、沸騰する音が聞こえる。風が吹いて、大気の切れ間から、ゆっくり渦を巻く、ピンク色が見える。考える海が見える。絶望したピンクの考える海。お願い、誰か私の思考を止めて。

 ……私は自分の狂気に従っただけ。救いのない私と「ソラリス」の考える海の……。

2021年6月12日公開

© 2021 千本松由季

これはの応募作品です。
他の作品ともどもレビューお願いします。

リストに追加する

リスト機能とは、気になる作品をまとめておける機能です。公開と非公開が選べますので、 短編集として公開したり、お気に入りのリストとしてこっそり楽しむこともできます。


リスト機能を利用するにはログインする必要があります。

あなたの反応

ログインすると、星の数によって冷酷な評価を突きつけることができます。

作品の知性

作品の完成度

作品の構成

作品から得た感情

作品を読んで

作者の印象


3.2 (17件の評価)

破滅チャートとは

この機能は廃止予定です。

タグ

この投稿にはまだ誰もタグをつけていません。ぜひ最初のタグをつけてください!

タグをつける

タグ付け機能は会員限定です。ログインまたは新規登録をしてください。

作者がつけたタグ

純文学

"考える海"へのコメント 27

  • 投稿者 | 2021-07-16 00:09

    拝読しました。
    単純な言葉でしか形容できませんが、面白かったです。
    美帆は明らかに家族によって狂わされた。母親から受け継いだパラノイアの素因。極道である父親の性的虐待。惨殺された姉。それらによって彼女はオートアサシノフィリアという性嗜好障害を抱え、そして彼女は様々な姉の死に様に異様な羨望を持つ。
    しかしこれだけでなく、美帆はそんな自分に変えた家族に対して潜在意識下での復讐心を持ったと窺える。
    血に染まったような色をした「考える海」は彼女に準えられるが、この海は実存的懊悩をしている。これはそれに対して偏執的である美帆に対しても言える。九歳であった彼女が思春期に入り、十八になってもなお、この「考える海」に対して親近感を抱いているからである。彼女のそれに対する共鳴は、その存在を忘れても自身の行動には染みついていた。そんな彼女は自己の漠然とした虚無に対して何か焦燥感を覚えているように見える。そしてその焦りを解消するべく、死んだ姉に妄執する。
    物語の終盤、父(家族三人に対する復讐心は、二人の死によって彼に集中している)に引導を渡す行為である週刊誌の記者とのやり取り、そこで彼女は背中に刺青を模したボディペイントを施すが、それは海から天に昇る竜の姿であり、これは家族の血腥い柵からの逃避を示唆している。冒頭にて、「美帆、俺は天下を取る! 組長みたいに!」と言っている正樹が終盤、家族への復讐を遂げようとする美帆側についていることからも言える。彼は美帆に並々ならぬ愛情を持っていたために彼女の意志に同意したが、それだけでなく、彼は自分を捨てた肉親に対して恨みを持っており、自分の境遇を彼女のと重ね合わせていた。
    故に彼女は単なる異常な性的志向、パラノイアを抱いた気狂いではなく、家族に対して嫌厭し、そのために自身の犠牲を厭わず家族を崩壊させようという強烈な意思を感じ取れた……
    私はこのように解釈します。読み足りておらず、まだまだ改める余地はあると思いますが、それは申し訳ありません。

    • 投稿者 | 2021-07-16 08:35

      いやあ、自分で書いておきながら、オートアサシノフィリアという言葉は知りませんでした。私は世界の殺人事件のことと、交通事故死に興味があって、でも自分が死にたいという願望はなく、なぜそのことに興味があるのか分からない。この作品のヒロインは「あれが私だったらどうだろう?」と殺されることのフェティッシュがあるのですが、私にはないんですよね。どっからあのヒロインが出て来たのか覚えてない。
      そんなことより、ロシアではあんまりあほらしい交通事故が多いから、ダッシュカメラがないと保険に入れない。だからYouTubeでRossian car accidentで検索すると、かなり死亡事故の瞬間が出て来て、結構燃えます。そういう事故死フェチとか、オートアサシノフィリアとかって、性的なフェチなんですかね? あと、この作品では作者としては、ヒロインの父に対する愛情は純粋に男女の恋愛で、家族を崩壊させようという気はなくて、もしそれが伝わらなかったとしたら、それは私が悪いんだ、と思います。
      そんなことより、合評会楽しみですよね。26日だそうですよ。

      著者
      • 投稿者 | 2021-07-16 09:10

        そうだったのですか(笑)それならば私の解釈は結構脱線してしまったらしいですね。私は恐らくですが、彼女(美帆)が父の職業柄死と隣り合わせなのと惨殺された姉への偏執がありありと感じられた故にそう思ってしまったのですね。
        一応オートアサシノフィリア(autassassinophilia)はAmerican Psychological Academyの定義では、フェティシズムと同様にパラフィリア扱いです(https://dictionary.apa.org/autassassinophilia)。面白いことにこのパラフィリアは妄想と連関があります。
        私が持っております「TEXT精神医学(南山堂)第四版」という本では、こう書かれております。「性嗜好障害は、歴史的には性的逸脱sexual deviationあるいは性倒錯sexual perversionといわれてきた状態を含むもので、DSM-IV-TRではDSM-III作成のときに新たに造語したパラフィリアparaphilias(paraは異常、philosは愛するの意)を用いている。(中略)性行動の障害を医学的に定義することには多くの困難を伴うが、臨床的見地からみると、性嗜好障害の性愛活動には強烈な破壊性が含まれており、極端に一方的であり、他人を排斥し傷つけるものであるという考えは妥当である」
        こう考えると確かに彼女はそこまで意識的に行動はしてなかったかもしれませんね。それこそ「強烈な破壊性」を有していたのみで。
        ところで、ロシアって中々おかしい運転している人居ますよね(笑)私が以前見た動画では、オートバイを最高速で車と車の間を抜けながら運転するみたいな危険極まりないものでした。今度調べてみます。
        合評会初めてなので緊張しますが楽しみです。

        • 投稿者 | 2021-07-18 03:52

          ちりめんじゃこ様、いつもコメントありがとうございます。私のブログ(note)https://note.com/3685/ に、このやりとりを掲載したいのですが、よろしいでしょうか? もし、まだ書きたいことがございましたら、どんどん書いてください。どうぞよろしくお願いいたします。

          著者
          • 投稿者 | 2021-07-22 08:35

            すみません、全くコメントに気付きませんでした。
            私の文章を掲載してくれるのは、寧ろありがたいことです。どうぞよろしくお願いいたします。
            今のところ何か言うべきことは思いつかないのですが、昼田源四郎の「分裂病者の行動特性」(金剛出版)というのは面白いものでした。統合失調症患者の行動パターンに関して平易な文章で書かれており、1989年の書籍ではありますが、基本普遍的な内容となっております。おすすめです。

  • 投稿者 | 2021-07-21 00:09

    はじめまして。
    ピンクの海、刺青、惨殺される女児といった毒々しいイメージの氾濫が印象的でした。私には「正樹」の出てくる意味があまりわからないのと、父親との関係も何のために出てきたかわからないと言いますか、もっと長い小説だったらそれぞれ重要な役割があったり伏線になるのかもしれないと思ったのですが、字数を制限された今作では必要なのだろうか? と考えてしまいました。
    主人公が惨殺場面を回想して楽しんでいるその果てにピンクの海の映像が甦ってくるのが鮮やかだと思ったのですが、他の色々な話にまぎれて効果がぼやけてしまっているようにも感じました。
    これは素人の感想でして、作者である千本松様にはそれぞれ意図があるのだろうと思います。よければご教示ください。

    • 投稿者 | 2021-07-22 06:09

      ヨゴロウザ様、こんにちは。この作品は以前、長編として書いた物が下敷きになっていて、そこでは正樹が主人公だったのです。彼の人物をちゃんと書かなかったのは、全く私の落ち度だと思います。父親との関係ですが、精神を病む主人公にとって、父親と純粋に愛し合うことが、頭を沈める上で大切なことなのです。ピンクの海のことは最後の一行に出てきますが、それでは足りなかったみたいですね。いつも結末をすっ飛ばす癖があるんですよ。私もど素人なので、よろしかったらこれからも感想をお聞かせください。

      著者
      • 投稿者 | 2021-07-22 23:00

        そういう事だったのですね。この作品はやはり長編としての膨らみがあるように思いました。わたくし色々と頓珍漢な感想を書いてしまうことがあるかもしれません、その時はどうぞご叱正下さればと思います。

  • 投稿者 | 2021-07-21 21:54

    『惑星ソラリス』をうまく物語に取り入れた点はすごく良かった。組長にとって、美帆が死んだ妻の複製であるという点がタルコフスキーの映画/レムの小説のストーリーとパラレルになっている。ただ、父娘関係はこの作品のメインのテーマとしては描かれず、存在していたことすら知らない姉の死をめぐる話に移っていく。いろいろ盛り込みすぎて焦点がぼけている気がした。

    あと、時系列をもう少しわかりやすく描いてほしいと思った。姉の死と母親の死に因果関係はあるのか? 中学二年の時点で「美帆の頭はこの頃から錯乱し始めた」とあるが、小学生のときから「美帆の頭が少しずつ壊れて」いたのではなかったか? Cが懲役十年であれば事件から15年以上もたっていればおそらくもう出所しているはずなので、組長のほうで何か動きがあってもいいはず。

    私は正樹こそが父娘の爛れた関係から美帆を救ってくれるのだと思っていたのだが、大した活躍もせずに終わるのが残念。最初は「天下を取る!」とか威勢のいいことを言っていたのに、9年後になってみたら博士まで行ってエターナル学生になってしまっているのにもがっかり。就職口は保証されているのだから、さっさと社会に出て極道の仕事を学んで若頭くらいになっていてもいいのに(極道のシステムはよく知らないが)。

    • 投稿者 | 2021-07-22 06:49

      Fujiki様。私には言うべきことをちゃんと言わない癖があるんですよね。そして余計なことが多いと。読む人に考えさせるようじゃだめですね。主人公が死んだ母親の複製、というのはいいですね。それは考えてなかったです。母親の死と姉の死は全く関係ないです。主人公の父親への愛は純粋であって、精神病の脳を沈めてくれるものなのです。だから彼女の頭には、父親がこのストーリーの間中、24時間いるのです。出所した犯人については考えていませんでした。すみません。父親との恋愛関係と残虐な殺人事件のことを考える時だけ、狂った彼女の頭が静まるのです。それは私もそうで、交通事故の死亡事故の映像を何日も観ていることがあります。安心するのです。時系列のことがありましたが、統合失調症は幼い時に発症し、ティーンエイジャーくらいで本格化するんです。組長が高層ビルのオフィスで大きな机一杯に設計図を見ている場面があって、それは私としては、藤原組の表の商売で、それは大規模施設デベロッパーで、正樹が建築の勉強をしっかりやっているのも、将来、藤原組の跡取りになるという前提があるからです。まあ、しかし、私の言葉って足りないですね。一言足せばいいだけの部分もありますね。今から変えようかな?

      著者
  • 投稿者 | 2021-07-22 00:08

    物語の中に普通ではない出来事が溢れていて、それらが淡々と書かれているものだから、より狂気が際立ちますね。チェーンソーで手足を切断されても失血性ショックで意識を失わなかったのはかわいそう。

    • 投稿者 | 2021-07-22 06:56

      諏訪様、コメントありがとうございます。たまに超残虐なことを書きたくなる発作が起こるんですよね。今、書いてるのは、ほのぼのとしたSFで、人間である主人公が、ネコ型ロボットと恋に落ちるという下らないものです。もうすぐできるので、ぜひ、お読みください。

      著者
  • 投稿者 | 2021-07-22 06:03

    惑星ソラリスをもってくるあたり、ものすごいセンスの良さを感じます。
    ストーリー、構成も読者をグイグイ引っぱっていく感じで、読ませる話だったと思います。
    ただフィクションでも(フィクションだからこそ)リアリティを無視するのはあまり良くないと最近痛感してまして、「嘘だろ」という部分が一箇所でもあると話全体が嘘っぽくなってしまいます。本作ではそれが何かというと、チェーンソーで四肢を切断されてもまだ生きているという部分。たぶん時速五十キロで引きずり回された時点で人は死にます。

    • 投稿者 | 2021-07-22 07:02

      鈴木沢雉さま、読んでくださってありがとうございます。手足を切断されても生きているという映画『フリークス』と村上龍の小説『イビサ』が頭にあったので、それをやりたかったんだと思います。でも考えてみたら、その人達は既に病院で治療をして、それでもって死ななかったのでは、とも思います。リアリティーですね。そう言えば、この間、小説を読んでいて、明らかな間違いがあって、興醒めしました。

      著者
  • 投稿者 | 2021-07-22 08:20

    皆様のコメントを参考に、少し直しました。特に最後の部分に何行か足しましたので、よろしかったら、読んでみてください。よろしくお願いします。

    著者
  • 投稿者 | 2021-07-22 15:39

    読ませますね。残酷で大きな物語で、暴力と狂気の中にエロスが漂っています。力量がなければなかなか扱えないテーマだと思いました。
    他の方の指摘にもありますが、この枚数では描ききれないのでは。掌編で納めるのであれば絞るべきでした。とは言えそれではこの作品の魅力が薄れてしまうでしょう。
    父と母の関係、両親と姉、正樹は何者なのか、尋常でない育ち方をした美帆と父との近親相姦、そして姉の惨殺ビデオに快楽を見出す変態性、もっと深く突っ込んで読ませてもらいたいです。改めて拝読の機会があればと思います。

    • 投稿者 | 2021-07-23 10:58

      大猫様、読んでくださりありがとうございます。大猫さんに褒めていただくと、勇気がわいてきます。実は『考える海』は以前書いた長編が下敷きになっており、その時は正樹が主人公で、学園もののコメディーだったのです。なんだか滅茶苦茶ですよね。

      著者
  • 投稿者 | 2021-07-22 21:07

    ヤクザ映画、ギャング映画がなくならないのは、カタギの人間でも、暴力反対の人間であっても、それぞれの人生に通ずるところがあるからのんだろうなあと思います。
     また、ときおりニュースで「異常」な事件が伝えられますが、「異常」と言われるのはそう思いたいという願望でしかなくて、それですら人間のすることなので、全く自分たちに関わりのないものではないのだと思います。
     この小説にはそんな風に、「異常」と思いたい(少なくとも私は)状況がすらすらと描かれています。
    普段あまり辛くなるような小説は読まないのですが、こういうのを書くのも小説の役目だよなあと考えさせられました。

    • 投稿者 | 2021-07-23 11:06

      わく様、コメントありがとうございます。私は狂気の世界を書くのがとても好きですが、昨日投稿したのはSFで、とんでもなく軽いコメディーです。きっとそれのあとは、またダークな世界を書きたくなるかもしれません。小説の役割って一体なんなんでしょうね。

      著者
  • 投稿者 | 2021-07-22 23:00

    こういう、いけないものにどうしようもなく惹かれていく話、好きです。
    ソラリスは存じ上げなかったのですが、興味がわきました。
    正樹は美帆のイマジナリーフレンドなのだと思っていたのですが、コメントを拝見していると違うのですね。病気のこともあり彼女にしか見えない存在なのかと。
    掘り下げられそうな要素がたくさんあったので、長編の方が楽しめそうです。
    あと、海を抱えているから美「帆」なのかなと思ったのですが、名前へのこだわりはあるのでしょうか?

  • 投稿者 | 2021-07-23 11:12

    曾根崎様、いいですねー、イマジナリーフレンド。さっそくパクりたいと思います。『惑星ソラリス』は絶対みんな途中で寝てしますので、不眠症の人の助けになると言われている、いわくつきの映画です。美帆の帆のことは、全然気が付きませんでした。きっと深層心理の中に、海があったのでは、と。

    著者
  • 投稿者 | 2021-07-25 03:08

    これを読む前に自分の話を書いておいてよかったです。これを読んでから書いてたら、絶対にピンク色の触手になってたんじゃないかと思います。あとチェーンソーとかも出してたかもしれないし。それから映画の話とかも入れたい!ってなってたかも。戦艦ポチョムキンの話とかしようとしてたかもしれない。引っ張られまくってたかもしれません。本当に良かったです。ですからまあ、私の話がメロンソーダで、こっちがいちごシェイクで。はい。良かったです。

    • 投稿者 | 2021-07-25 05:29

      小林TKG様。コメントありがとうございます。「破滅派」には上手い人はいっぱいいるけど、あなたには「才能」があると思う。今回の合評会でお会いできたらいいですね。

      著者
  • 投稿者 | 2021-07-26 14:24

    当方、残虐なシーンが非常に苦手で、スプラッタ映画と銘打ってても中々覚悟なしには見れません。
    しかし、登場人物が非常に細かく造形されているので最後まで読まされました。
    父親の像がわざとぼやけている風に見えますが、おそらくそれは意図なのかなと。
    一番妖怪じみているように見えました。
    惑星ソラリスは実は未視聴でしたが、本作で非常に気になりました。

  • 投稿者 | 2021-07-26 15:42

    『惑星ソラリス』というより、まるで『時計仕掛けのオレンジ』だと圧倒、そして、ちょっと気後れしてしまうほどの描写に負けじと読みました。
    クライムノベルの大事さは北野武監督もよく熱弁していますが……。時折、思い切った作風を書いてみたくなる気持ちはなんとなくわかる気がします。

  • 投稿者 | 2021-07-26 19:57

    5000字で収まるストーリーではないのではないか。大長編として再構成される日を待ちます。

  • 編集者 | 2021-07-26 19:59

    ソラリス見てないし他の人が皆んな書いてしまったが、暴力を扱いつつも登場人物が霞んでいないのが良い。独立している。

コメントを残してください

コメントをするにはユーザー登録をした上で ログインする必要があります。

作品に戻る