第八章 序節

暗黒竜の渇望(第29話)

西向小次郎・らんた

小説

595文字

アルボルズ山脈のはるか東の天空に城が聳え立っていた。天空人はそこを善見城と
いっていた。かつてここは天帝アフラ神が支配していた。しかし、地下の暗黒世界に
蠢く鬼神らが光の憧れから、天への侵略を行なった。正義の神阿修羅族を血祭りにあ
げ、陵辱し、さらに怒り狂う阿修羅を蹴散らし、ついに負けてしまったアフラ神とア
フラ神についた神々は砂漠の大地に堕とされ、天から追放された。天空ですら暗黒の
主に支配された世であった。支配した後、当初は天空から闇の者として支配し、破壊
と恐怖を与えた。しかし地上の人間は憎悪ではなく、鬼である神々を畏怖し、尊敬し
、愛した。鬼たちは愛と尊厳を初めて知ったが、戸惑いつつも恐怖と破壊を与え続け
た。しかし、やがて鬼たちは支配下に置いた人間を傷つけることをためらった。心の
中にある虚ろなものが、やがて満たされていくのを知ったからである。鬼は「愛」を
初めて知ったのである。それ以来、鬼の神通力で恵みを与えるようになったのである

そうはいっても元は鬼。破壊と絶望と惨酷を心の底から求めることに変りがなかっ
た。本性が破壊と人の血肉を求めさせるのだった。そこで支配下に置いた大地ではな
く、追放された大地の暗黒世界を支配する魔王アンラ・マンユと組み、表向きは配下
となり、追放した神々のいるアフラ神とその地上の人間をもてあそぶことにしたので
あった。
―恐怖の天帝―天空の主の名をインドラという。

2020年12月6日公開

作品集『暗黒竜の渇望』第29話 (全39話)

© 2020 西向小次郎・らんた

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