ゴミを売ってエンゲル係数低下

lantan2015

小説

927文字

環境大臣が思いついた奇策、それは食品アウトレット法だった。

現職環境大臣大泉退次郎は総理大臣の子であった。この総理のやったことはすさまじく、帳簿上の不良債権を……当時の20代のかなりを非正規雇用に落として「人的不良債権」に変えたマジックを行い、派遣会社大国にし「痛みに耐えてよく頑張った、感動した」と国民の前で言ったサイコパスで有名な総理である。

 

しかし国民平均所得が550万円から440万円に下がった。しかもこれは名目で実際は320万におちたのである。一部の富裕層はますます富裕層に、大半の国民はより貧しくなっていった。

 

そして「あの総理の子」というだけでバッシングをされていた。

 

(う~ん。どうすれば。製造業が壊滅した我が国に残ってるのは観光業ぐらいしかない)

 

(はっ!そうだ!!)

 

(大学の授業!!)

 

大泉退次郎はあまりにも環境問題意識が高すぎる八景学院大学を出ていた。そこではレジ袋は有料で、生ごみ処理機を普及させさらに賞味期限切れ商品を75%OFFで販売し「フードロス対策」と称して貧困な学生の懐を助けていたのだ。レジ袋なんて元から石油のゴミから作っているというのに。あげくに八景学院大経済学部は大手スーパーでゴミレジ袋を何円でなら有効かを実験したのだ。

 

しかし、このフードロス対策は使える。表向きは環境問題ということにして賞味期限切れ商品を75%OFF以上で売れば貧困対策になる。国民のエンゲル係数は思いっきり下がるのだ。

 

そこで「食品アウトレット法」を制定した。会員制スーパーを作る。会員は健康被害になっても一切文句を言わないことを条件に会員になれる。大手スーパーの75%~90%引き商品が手に入る。

 

賞味期限切れと言っても消費期限切れじゃないので実は食えるのである。

 

こうして国民所得が減った国民の懐のダメージを軽減したのである。そう、究極のデフレ政策であった。

 

家に帰って「食品アウトレット法」成立の事を妻に伝えた。さらについでにノンバイオマスレジ袋は有料とするレジ袋法も可決されたことも伝えた。

 

すると妻は「ふーん」と言いながらこう言った。

 

「ろ・く・で・な・し」

2020年11月21日公開

© 2020 lantan2015

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