動く18禁が処罰された日

lantan2015

小説

470文字

日本の日常光景は羞恥心が破滅しています。

「なあ、あれって18禁だよな」
加藤巡査長が見たのは痛車であった。
「見逃していいのかねえ?」
佐藤巡査長もうなずく。

完全に露出度の高い表現、巨大な乳、そしてパンツがちらりと見えるラッピングであった。
「捕まえるよ」
「はい!」
パトカーはサイレンを鳴らす。
「そこの車、止まりなさい!」
加藤巡査長が呼び止めて車を止める。
「免許証。降りて」
運転手はあきらかにメガネで小太り……キモオタの典型であった。
「わいせつ物陳列罪であなたを現行犯逮捕します」
「ええ!?こんなの周りでも平気で表現してるでしょう!?」
「言い訳は署でしてもらおうか!」

こうして署に連行された男は数日にわたって取り調べを受けた。
釈放された男に待っていたのは起訴であった。
反省の色が見られなかったからだ。
地裁で下された判決は懲役1年、執行猶予2年である。
彼は職を失い、信用を失った。
動く18禁を走らせた代償は重い。

「あ、加藤先輩。また『動く18禁』です」
「点数が稼げるな。出世街道一直線だぜ」
「俺たち勝ち組っすね」
「著作権的にも違反だしな」

「そこの車、止まりなさい!」
彼らは今日も取り締まる。

2020年10月6日公開

© 2020 lantan2015

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