Flash Back #5

Flash Back(第5話)

菊地和俊

小説

704文字

憂鬱と快感#3

朝に見た幻?蜃気楼?いやスキンヘッドの事が頭から離れなかった
あれ程クリアーに目にうつってたのに一瞬にして消えた男の微笑み

仕事中も思いだすあのスキンヘッドの男の事

まるで一目惚れしたように何度もあの男の顔が脳裏によぎる
惚れたのか?あの男に
40目前にしてゲイだったことが発覚したのか
男を見て性的に興奮したことなどないのに
そんな事を考えてると無意識に自嘲の笑みを浮かべていた

 

パソコンに映った自分の不敵な笑みを見て
今朝見た幻は疲労からくるものだと思うようにした
エレベーターで喫煙所のある地下2階に向かった
途中8階で止まり作業服の男が乗り込んできた
服の上からわかる筋骨隆々な上半身と帽子の上からわかるスキンヘッド

意識したものは目につくのが人の性
ニコチンで気分を落ち着かせれば
朝の出来事など記憶から薄れていくだろう

下降するエレベーターは1階で止まった
ドアが開き作業服の男が降りてドアが閉じかけ始めた瞬間
作業服の男が振り向き笑いながら何かをつぶやいていた

一瞬にして呆気にとられドアが完全に閉まる

完全に朝に見たあいつだった

 

頭の中は真っ白だ 純白なんて綺麗なものではなく意味のない白さ
故に地下2階のドアが開いても唖然としていた

気でも狂ったのか脳が疲れて見せた幻なのか
喫煙所についても、しばらくタバコを吸わずに、さっきの衝撃が思考を停止させていた

俺は狂ったのか、それとも病気になったのか
この衝撃がくれた疑問を解決してくれる方法を煙を吸いながら考えてみた

すぐに浮かんだ打開策は却下した
もう会わないと決めた相手にすがるのは女々しい
しかし最短距離でシンプルな手法
気軽に相談できない悩みは、また一つ同類の悩みを生んだ

2019年7月27日公開

作品集『Flash Back』第5話 (全29話)

© 2019 菊地和俊

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