Flash Back #1

Flash Back(第1話)

菊地紀寿

小説

592文字

intro#1

音が一切聞こえない部屋で自分を見てる
正確にはベットに寝てる自分を眺めている
ここまで無音だと耳が疼くかと思ったが
いくら耳を澄ましても疼く気配がない

 

何処でいつどうやってこうなったのか思い出せない、だけど不安な気持ちはではない
不思議な事に、むしろ心地いい気分だ

酸素マスクに心電図 顔にはかすり傷
事故にでもあったか戦地にでも行って負傷した兵士のようなざまだ
そんな自分を見てるって事は俺は魂だけになっている、いわゆる幽体離脱してるのか

 

窓には光が射してるけど日光の心地良さは無い
記憶にある日差しの感覚を思い出してみるが
呼び起こしたはずの感覚は味気なくてやめた

 

明日もこのままなのだろうか
もしこのままなら終わりが近いと思うのが妥当だろう

もしこのまま死ぬのであれば迎えは来るのだろうか

 

死神は黒いスーツの紳士なんてのがフィクションでは定番だけど
死ぬ間際の人間の近くには黒い靄を見たとか
死ぬ寸前の人は黒い人型を見たなんて話も聞く

周りを見渡してみても白ばかり目立って黒いのは日に照らされる事によってできた影とベットの脚についているラバーのみだ

 

機械を見ると69の数字と一定のリズムで波形が動いてる
すなわち俺はまだ生きてるらしい

本来なら魂だけになったら体に戻りたいと思うのが人の常だと思うけど
何故だか一切思わない、自分でも不思議だ

 

 

2019年7月27日公開

作品集『Flash Back』第1話 (全33話)

© 2019 菊地紀寿

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