いつかあなたの肩先にかすめたもの

ワンルーム・ミラージュ(第4話)

応募作品

谷田七重

小説

4,067文字

合評会・テーマ「高タンパク低カロリー」応募作。自分で考えたお題ながら予想以上に苦しんでしまいました。あとはもう読者にゆだねるしかないので煮るなり焼くなりお好きにどうぞ。

2019年3月18日公開

作品集『ワンルーム・ミラージュ』第4話 (全6話)

ワンルーム・ミラージュ

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© 2019 谷田七重

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"いつかあなたの肩先にかすめたもの"へのコメント 14

  • 投稿者 | 2019-03-18 20:35

    はじめまして。30代で風俗のお仕事なさってる女性のお話でしょうか。でもお世辞ではなくとっても心理がわかりやすくってよかったです。
    爪を噛む女というとやっぱ森進一の「望郷」という歌の「爪を噛むのは誰のため」という歌詞を思い出してしまう世代の私ですが、小学5、6年生の頃、いましたよ、爪を噛むのがクセの女子が・・・。なんかなし学生さんに読んでもらいたい一品でした。
    よかったら私の「幻滅」も読んでもらえるとありがたいです。

  • 投稿者 | 2019-03-20 21:30

    深く果てしない泥濘に差し入れた脚が抜けない。足掻くほど体は重くなり、前後の方向感覚は消失して縦に、ただ下方にのみ向かうことしかゆるされず、この閉塞的呪縛への嫌悪は自身の身体に対する疎ましさへと変貌する。けっきょく私たちが閉じ込められているのは自分自身、その身体の内側で、爪や髪の細胞が入れ替わろうとも、なおそこに再生されつづける変わりようのない自分と過去と、記憶の苛立たしい「循環」。自意識の炉心溶融を、不穏な生々しさで描いた魂を絞るような作品、そう感じました。

  • 投稿者 | 2019-03-21 15:12

    とうとう覚悟を決める時がきた!今日は小生、前々からホームページでマンマークしていた「清楚系人妻」の「ユリ」ちゃんにチン入。ドアを開けると、黒髪ロングのお姉さまがそこに! 薄幸そうな瞳と爪を噛む生活感と擦れた感じに小生、思わずウッシッシ。脂ぎったホルモン焼きをパックンチョしてきたせいもあり、脳汁ドパドパ。話すと昔は小田急でも有名な痴漢OKのサセ子ちゃんだったとか。おっぱいよりも揉み心地の良い公称58センチのお腹は、う〜ん、推定71.8センチ。恥じらう姿に小生、たまらずキター! 大満足の不幸ぶり。アフタートークでは、普段は派手なブラじゃなくて、ユニクロのブラトップを使っていることまで暴露。そのまま、ゴミ出しにいっちゃうのかしらと、妄想をやまないうちにタイムアップ、リピート確実の変態奥様でした。

    みたいな、客のレビューでも見えてきそうな、そんな文章でした。カロリーと脂肪のバッドダンス。60センチ神話はなんですかね、新しい単位なんですかね。

  • 編集者 | 2019-03-21 22:28

    俺も何かあるたびに爪にあたり、爪がボロけてしまった。しかし手は目につくから爪に気付かれればまた悪循環である。この女性と俺や誰かの苦悩など比べること事態出来ないだろうが、どうにもならない循環(いや循環を強い回す者がいる筈なのだが)の重苦しさを思い返される話だった。
    (おすすめされない混血・生)

  • 投稿者 | 2019-03-22 00:06

    死者に囚われるのは生きている者の特権だなと思いました。や、死者っつか死んだ細胞ですが。
    この先これ以上苦しまないでほしいなと思いつつ、その苦しむ姿を作品の面白味として啜る私も痴漢コースを選んで3000円上乗せ払いするクソな客と一緒です。

  • 投稿者 | 2019-03-22 23:37

    男という男が身体を上っ滑りしてゆく、自分を刻印できた者は誰もおらず、手軽な女肉となった自分の身体を憎みつつ罵りつつ、子供の頃のトラウマとなっている痴漢被害までもを商売道具にして男を喜ばせてそれに反吐をもらしつつ、それでも感じてしまう肉体を持て余すピュアな心。まったく谷田さんの世界です。
    臭い泥にまみれてもがきながらもどこかで快感を得ている女、自己否定と矜持とを矛盾なく持ち合わせている女、そういう女の凄みが出ていると思いました。

  • 投稿者 | 2019-03-23 03:46

    完成度が高く、描写のセンスに「美」を感じます。読み進めるうちにいつしか聖と俗が入れ替わり、主人公が「カササギ(異食症の象徴)のマリア」「カラス(黒髪の象徴)・マリア」に思えてきました。
    それだけに、タイトルが少し弱い(きれい過ぎる)かなとも思いました。

  • 投稿者 | 2019-03-24 10:27

    爪や髪が具体的な描写であると同時にメタファーにもなっていて、深みのある小説だと思いました。最後の「毛髪は消化されない、過去も昇華されない。……なんだそれ。」がグッときました。ある種のノリツッコミ的な文章ですが、一方で主人公は自分の現状を悲劇的に捉えつつ、他方で「このくそが!」と言って苛立ちながらも自虐的に悲劇を嘲笑う感じがあり、その今にも崩れ落ちそうなぎりぎりの状態がとても伝わってきました。
    主人公の自虐的な語りにはもちろん悲しみが漂うのですが、自虐的な語りにこそまた救いがありそうな、そんな気がしました。

  • 投稿者 | 2019-03-24 13:49

    間違っていたら申し訳ないですが、実体験をありのままさらけ出していると感じました。それぐらい生々しい心理描写です。誰かの心に入り込める、これが文学の力なんだよなあと。ただ、お題を消化出来ているかについて若干違和感を感じました。

    • 投稿者 | 2019-03-24 14:39

      諏訪様

      全体へコメントする前にまず自分の作品を擁護するような真似をして恥ずかしいばかりですが、
      私はこのお題に関して、ぜったいに食べ物のことは書くまいと思っていました。
      それでタンパク質そのものである髪と爪をモチーフに物語を書きました。
      お題の扱い方が伝わらなかったのは私の力量不足だと思います。
      ただ私は個人的に、お題というものが与えられている以上、いかに読者の想像を裏切るものが書けるか、ということをとても大事にしていて、でも今回は変化球すぎたかもしれないと反省しました。
      貴重なコメントをありがとうございました、これからも何卒よろしくお願いいたします☺️

      著者
  • 投稿者 | 2019-03-24 18:14

    髪の毛と爪、死んだ細胞であるにもかかわらず、切っても切っても伸びる……自身のトラウマとなかなか決別できない自分への怒りや悲哀の溢れた迫力ある文章でした。童貞の元カレがそいつとしか呼ばれない辺り、男の悲哀も感じました。

  • 投稿者 | 2019-03-25 15:52

    洗面所に座り込み、爪を噛みながら自分から切り離された過去の黒い残滓をぼけっと眺めているうち、食べちゃおうかな、と思った。同時に、たまにネットニュースで見かける食毛症に関しての記述を思い出して、あーそっか食べたって身体の中で消化されないんだった、とすこし残念な気持ちになった。
     毛髪は消化されない、過去も昇華されない。

    という描写がめちゃくちゃよかったです。
    髪、爪というタンパク質から個人の悲しみが見事に描写されていて、とても美しい短編だと思いました。

  • 投稿者 | 2019-03-26 01:05

    デリヘルよりはイメクラの感じですかね。最近はずいぶん数が減ったようですが、石原元都知事の時代に始まったクリーン作戦の影響で、山手線沿線の店舗型風俗はだいぶ数を減らしたようです。髪を切るという行為はどうしてこうもエロチシズムに密接なのでしょうか。

  • 投稿者 | 2019-03-26 02:16

    髪も爪も神経が通っていない死んだ細胞のはずなのに、なぜかひりひりと痛い。月日が経っても癒える気配のない生傷を晒して売り物にする主人公の姿に同情とも愛おしさともつかない感情が込み上げてくるが、たとえ自分が抱きしめたところで彼女の傷の記憶を余計に呼び起こすだけに過ぎないことに気づき、結局自分も他の客たちと同じように、彼女のかなしみや憤りを見なかったことにしながら対価を支払って彼女の傷を消費することしかできない。そんな無力感に絶望したくなる小説。救いがなさ過ぎて苦しい。

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