Xデー~破滅に向かって~

ワンルーム・ミラージュ(第6話)

応募作品

谷田七重

小説

3,852文字

合評会・テーマ「明日世界が確実に滅びるとして」応募作。(※「破滅に向かって」というのはXのライブ公演の名前を拝借しました)

2018年7月16日公開

作品集『ワンルーム・ミラージュ』最終話 (全6話)

ワンルーム・ミラージュ

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© 2018 谷田七重

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"Xデー~破滅に向かって~"へのコメント 9

  • 投稿者 | 2018-07-27 00:56

    これが世に言う「キャラが立っている」状態なのかと理解した。においや服装といった細部、方言の語り口などは真由ちのバンカラな側面を演出している一方で、「これまでわりと強がってはいたものの、[…]確実に引きこもって呑んだくれてるダメダメな感じだった」と語り手は彼女の弱さに話を向ける。このような人物造形の巧みさにより、真由ちは厚みのある魅力的なキャラクターになっていると感じる。真由ちと語り手が出会った経緯や、彼女が彼のことをどう思っているかは明示的に説明されないものの、やりとりを通して彼らのあいだの親近感が伝わってくる。うまい。

    他の合評会作品のいくつかが「どうやって世界が終わるのか」という点に字数を割きすぎて過去のSF作品の焼き直しのようになってしまっているのに対し、本作は「明日終わると仮定して、何をするか?」という部分に焦点を絞っている。セックスや殺人、自殺のように安易に予想がつく行動を裏切っている点もひねりが利いていて楽しめた。星5つ!

    X JAPANについて私はよく知らないが、演奏者の外見に対する「動物的」という語り手の省察や「受け手をイカせようとしよんの」という真由ちのセリフは面白いと思った。ファンであれば十分納得できる考察だろう。

  • 投稿者 | 2018-07-28 20:05

    とても説得力があるといいますか、「こんな最期もいいじゃないか」というラストの「僕」の気持ちに、妙に納得させられる作品でした。愛媛弁も効いていますし、勝手な振る舞いをするけど憎めない存在である真由ちの魅力が、絶妙に描かれていると思います。最後はXのビデオを前に狂乱する二人の背中に、「人生て基本ドンマイな感じやんか」という真由ちのかつてのセリフがほろ苦く滲むようです。

  • 投稿者 | 2018-07-29 00:33

    私も死ぬならこんな感じでいきたいですね。
    今日こそは真由ちと、との期待が読者と一緒に裏切られて、あれ?って思いつつ、XJAPANの大狂乱。呆気にとられる主人公の顔まで見えるようです。
    真由ちはもう行きまくりだから言うことなしですね。大好きなウィスキーラッパ飲みして、大好きな音楽に狂乱して。爽快です。
    私見ですが、せめて最後に男とヤッてから死にたいって思う女はあんまりいないと思うんです。
    またこの主人公も真由ちが好きなのに行動に出られない気の弱さ。これも世界が滅びるからこその優しさなのだと受け取りましたが、現実ってけっこうそんなものかもしれません。

  • 投稿者 | 2018-07-29 10:51

    XJAPAN愛に溢れた話。「いやなんか明日あたり? マジで世界終わるらしいじゃん」という台詞が軽くて、世界の終わりがきても実感がわかないというリアリティを感じました。本当に終わりがきたら、こういうふうに過ごす人もいるんだろうなあと思いました。方言がいい感じでした。

  • 投稿者 | 2018-07-29 13:21

    面白かったです。話や文章の面白さが素敵で、しかしそれ以上に、主人公と真由ちの関係性がとても良く描かれていて、感動しました。「世界の滅亡」に対し、人が人との繋がりを求めるということを多くの方が描かれている中で、この小説はセックスに拠らない繋がり方を描いたのが魅力的に思えました。掌編小説という短さで、話を盛り上げる部分や、主人公の心理の変化が綺麗に構成されていると思いました。X聴いてみます。

  • 投稿者 | 2018-07-29 14:07

    大変テンポが良く面白く読めました。最後の最後にこんな優しい人といれたらいいなと、単純に思えます。真由ちのにわかファンと言われても仕方ないXJapanへの熱い語りも、狂態も、それでも一緒にいてくれる主人公。真由ちの立場であったらこんな幸せな事はないなと思います。真由ちが寝ないでと主人公に縋り、一緒に飛んでくれる。そして、主人公の心の中に「僕はなんとなく真由ちとはじめてひとつになれたような気がした。」という思いを抱いてくれる。
    なぜか、なぜか主人公目線でなく、真由ちの立場で読んでしまいました。
    真由ちの方言可愛いですね。

  • 投稿者 | 2018-07-31 01:59

    他社の願望に付き合って最期を迎えるという点で、構造的にはFujikiさんの作品に似ているのだろうか。ただ、侵食の下限がまったく対照的で、どこか冷めている語り手に対して、真由ちはグイグイと己の欲求を渦にして巻き込んでいく。というか、単にXについて書きたかっただけなのじゃないかとも思いつつ、素敵な読後感に浸る。

  • 編集者 | 2018-07-31 14:50

    エッッッッッ!

    エッッッッッ!については詳しくないが、やはり主人公らのエッッッッッ!愛描写はとても輝いている。やはり死や殺よりは最後までエッッッッッ!している人々の方が生き生きしている。これからもエッッッッッ!して輝いて下さい。
    (東京都千代田区 税金生活者生)

  • 編集長 | 2018-07-31 15:16

    完全にX JAPAN小説だった。さいきん活動を活発にしていることもあり、タイムリーな点も評価できる。JASRAC的にあれだが、歌詞などと絡めた展開があっても良かった。また、ヒデの自死などについてのエピソードも盛り上がっただろう。

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