梶井少年記 第8章 『こころ』

少年記(第12話)

永夜 はまか

小説

570文字

梶井 宇宙の師匠である、「老人」と、夏目 漱石の名作『こころ』の間に流れる微妙な空気の原因とは?

ある日、少年は1つの疑問を抱いた。

 

少年が国語の授業が暇でパラパラと教科書をめくっていた時である。少年は教科書で、いわゆる「名著」と呼ばれる本が紹介されているコーナーを発見する。

老人による本の貸し出しによって、少年は国内のものなら殆どの名著と呼ばれる名著は読んだことがあった。

しかし、少年は教科書のコーナーの中でまだ読んだことがない小説を発見する。

 

夏目 漱石の『こころ』である。

 

『こころ』とは、主人公の(僕)と主人公の親友(K)が同じ人を好きになってしまったことで起こる三角関係を描いた、夏目 漱石の中でも三本の指には入る程、有名な小説である。

 

「 中学の教科書にすら載っている、かの夏目 漱石の中でも特に有名であろう、その小説を何故、今まで、老人は自分にその本を一度も貸し出さなかったのか? 」

少年は老人に直接聞いてみることにした。

 

「わしは、あの小説が嫌いなんじゃ」
老人はそう言った。何故かと少年が尋ねると、老人は、
「嫌な思い出を思い出すから」
と今までになく、哀しげな表情でそう言った。
嫌な思い出とは何か、教科書で『こころ』のざっとしたあらすじを読んだ少年は非常に気になった。
しかし、少年は、その時の老人に、そんなことを聞く気にはなれなかった。

2017年7月16日公開

作品集『少年記』第12話 (全20話)

© 2017 永夜 はまか

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