「胡垣さんが以前こちらで働いていたと伺いました。」
「伺った?誰に」
「捜査ですので。」
「うちはさあ、町工場なんだよ。元従業員の話ぐらいはするだろうけどさ。何か伺ったとか言われると頭くるよな。」
「それはこちら
「で、どうしたの?まさかおれが殺したとか言い出すんじゃないだろうな?」
「何か相談をされたりとか、よく見かける場所があったりだとか、手掛かりが欲しいんです。」
「よくパンクしてたよ。あ、思い出した。アイツの自転車すぐパンクするんだよ。」
「パンクですか?」
「パンクだよ。多分クルマとか持ってねえだろうな。」
「はい、自動車は保有してなかったそうです。」
「いいよ、仏さんの自動車なんて知りたくもねえ」
「あとは、一回顔出した。辞めてから少ししてかなあ。別に来なくていいよって言ったんだよ。それくらいかなあ。」
「ありがとうございます。すみません、お時間をおとりしまして。」
「大丈夫?まあ、また何か思い出したら」
"岬の黒玉本真珠殺人事件4"へのコメント 0件