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柳美里の自宅兼書店「フルハウス」が2018年4月開店 12月にはプレイベントも

東日本大震災後から福島県南相馬市に移住していた芥川賞作家・柳美里が、2018年4月に自宅兼書店「フルハウス」を開業する。地元住民が気軽に寄り集まれる場になることを目指しているという。開店に先駆け、今年12月には入場無料のプレオープンイベントも開催される予定だ。

かねてより福島県南相馬市での書店開業を模索していた柳美里が、ついに2018年4月、書店「フルハウス」をオープンする。店舗として利用されるのは今年7月から暮らす自宅の一部で、カフェスペースも併設される予定だという。また、2018年秋からは自宅倉庫を小劇場として開業する計画もあり、住民の憩いの場となることを目指している。

太平洋沿岸に位置する南相馬市は、2011年の東日本大震災で特に甚大な被害を受けた地区だ。海岸線から2km地点までが津波の影響で壊滅状態となり、市内だけで1400人もの死者・行方不明者を出した。いわゆる「20km圏内」の地としても全国的に有名だろう。

横浜出身で震災当時は鎌倉在住だった柳は、福島と特別な縁があったわけではない。しかし震災後、南相馬でワークショップを開いたり臨時FM局でパーソナリティを務めたりといった経験を重ねて交友関係が広がると、やがて南相馬で暮らすことを意識するようになったという。そして2015年4月、長男の高校進学を機に一家で市内へ移住してきた。

「書店を出したい」という思いは、移住後に市内の学校で特別授業をおこなったり校歌の作詞を手がけたりといった活動をするなかで芽生えたものだ。今年7月に同市内で引っ越した現在の自宅は、はじめから書店の開業を前提に購入している。避難した住民はまだ充分に戻ってきておらず、銀行からも融資を断られたというが、それでも復興には勢いが大事ということで開業の目処を立てた行動力はさすがといえよう。

本格オープンはまだもう少し先だが、今年12月24日にはプレオープンイベントも企画されている。入場無料で朗読やトークショーを楽しむことができるので、近隣に縁のある人はぜひ訪れてみよう。