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明治書院『新釈漢文大系』が58年で完結 2018年5月に最終刊

日本三大文学全集のひとつ、明治書院による『新釈漢文大系』が2018年5月で完結する。1960年5月に「論語」が刊行されてから足かけ58年での偉業となる。なお2019年からは『新釈漢文大系 詩人篇』の刊行がはじまる予定だ。

1960年5月より順次刊行されていた明治書院『新釈漢文大系』が、2018年5月でついに完結を迎える。同シリーズは古代から宋代までの代表的な中国文献をまとめた全集で、これまでに119巻(+別冊1巻)が刊行済みだった。文学研究者や愛好家にとっては漢文のバイブル的な書物といえ、各巻6,600~12,500円という高額ながら累計発行部数は160万部を数える。

『新釈漢文大系』は、岩波書店『日本古典文学大系』や筑摩書房『現代日本文学大系』とともに三大文学全集として知られている全集だ。最大の特徴は、歴史的に重要な文献がジャンルを問わず採録されている点だろう。「論語」「韓非子」といった思想書から「春秋左氏伝」「十八史略」といった歴史書、「唐詩選」や「唐代伝奇」のような文芸作品までがカバーされており、このシリーズだけで中国古典を網羅できるといっても過言ではない。

さらに、独自のページ構成も各文献の理解をより深めさせてくれるものだった。どの作品についても原文、書き下し文に加えて通釈、語釈、余説と充実した情報が掲載されており、軽く概要をさらうだけの用途にも深く読み込むための用途にもいずれにも活用できるのが魅力だ。もしかすると、意識せずに図書館等でこのシリーズに触れたことのある読者も多いかもしれない。

足かけ58年での完結は、「国漢の明治」として名高い明治書院の真骨頂といえるだろう。決定版といえる充実の内容なので、今後しばらくは改訂の必要もないはずだ。出版史に残る偉業にひとまず賞賛をおくりたい。

なお、2019年5月からは『新釈漢文大系 詩人篇』(全12巻)の刊行が予定されている。