はめにゅー

3.11を綴った和合亮一のTwitter詩集 フランスの新設文学賞を受賞

福島出身の詩人・和合亮一の詩集『詩の礫』が、第1回ニュンク・レビュー・ポエトリー賞の外国語部門を受賞した。同詩集は、福島出身である和合が東日本大震災直後からTwitterで発表してきた詩をまとめたものだ。

2011年に発表された和合亮一の詩集『詩の礫』が、フランスの新しい文学賞であるニュンク・レビュー・ポエトリー賞(Prix de poesie de la revue Nunc)の外国語部門に選出された。同詩集は、福島市出身・在住である和合が東日本大震災発生直後からTwitterで発表していた詩をまとめたもので、2016年にフランス語版が刊行されていた。

ニュンク・レビュー・ポエトリー賞は、フランスの総合文化誌『ニュンク』(Nunc)が今年から新設した詩の文学賞だ。選考委員には、フランス国内の詩人や劇作家、評論家やピアニストなどが並んでいる。外国語部門の対象は、前年中にフランス国内で初訳出された詩集となっており、ほかにアルゼンチンのロドルフォ・アロンソ、ポーランドのクシシュトフ・シチャイクの作品がノミネートされていた。

『詩の礫』に収められた詩は、2011年3月16日から数か月にわたって毎晩Twitter上に綴られていたものだ。詩のツイートをはじめた時点での和合のフォロワーはわずか4人だったというが、被災地からリアルタイムで届けられる生の言葉への反響は大きく、数週間のうちに「Twitter詩人」という異名がつくまでにいたった。コンテンツ的にもコンテクスト的にも、まさしくこれは2011年という時代でなければ絶対に存在しえなかった詩集だといえる。

選考委員による受賞理由にも、「悲劇的な状況の中で湧き上がる詩的言語の奥深さと清さ」「外に向けて情報を発信するとともに歴史を証言している点」「Twitterという手段の必然性」などが挙げられている。 災害時の文学のありかたをアップデートした作品といっても過言ではないだろう。

なおフランス語版のタイトルは『Jets de poèmes』で、翻訳は村上春樹の訳者としても知られるコリーヌ・アトランが手がけている。