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大宅壮一文庫が存続危機 目標500万円のクラウドファンディング実施中

1971年創設の雑誌専門図書館・大宅壮一文庫がクラウドファンディングを実施している。利用者減による資金難を解消することが目的で、目標額は500万円に設定されている。支援の〆切は6月30日(金)まで。

日本初の雑誌専門図書館として知られる大宅壮一文庫が、クラウドファンディングサイト「Readyfor」において存続のための支援を募っている。目標金額は500万円で、職員の給与や備品購入費、データベース改修費などに充てられる予定だという。〆切は6月30日(金)23時00分まで。

東京・世田谷にある大宅壮一文庫は、1971年に創設された雑誌専門の図書館だ。大宅壮一が所有していた17万冊の雑誌コレクションが書庫のベースとなっており、現在では約1万タイトル78万冊もの雑誌を所蔵している。スクープ記事から雑誌広告まで、書籍化されにくい雑誌ならではのリアルタイムな情報を求めて訪れるジャーナリストや研究者は数知れない。

ところが近年、大宅壮一文庫の利用者は減少の一途を辿っている。原因は、インターネットの普及と発展だ。欲しい情報にピンポイントかつインスタントにアクセスできるようになったことで、情報源としての雑誌の需要が相対的に低下してしまったのだ。 利用者数はピーク時の半数にまで落ち込み、深刻な資金難に陥っているという。そこで、大宅壮一文庫存続のために今回のプロジェクトが起ち上げられたわけだ。

個別の雑誌記事を閲覧するだけであれば、たしかにインターネットでも事足りるきあもしれない。だが、それでは「雑誌という形にまとめられていること」の資料的価値は半減してしまう。周縁のニュースや同時代の文化風俗にも併せて触れることで、情報はより立体的になりコンテクストも鮮明になるからだ。まったく同じ文章を読んだとしても、一部だけを切り取ることでこぼれ落ちてしまうものが必ずやあるだろう。雑誌図書館の存在はむしろ、インターネット時代だからこそより重要になるのではないだろうか。

大宅壮一は雑誌の魅力について、こんな言葉を残している。

「それは新聞同様に読み捨て去られるものかもしれない。しかし現代の社会生活の上に、雑文や“軽評論”の類は、図書館や書斎でホコリを浴びている古典や学者の大論文よりも、はるかに大きな役割をしめているのだ」

支援額は3000円、1万円、3万円、5万円、10万円の5コースだ。日ごろから利用している人はもちろんのこと、今後利用したいと考えている未利用者も懐に余裕があるならぜひ支援してみてはいかがだろうか。